![]() セレン光電池式露出計を拾ってきました。 セコニック リーダーデラックス2 Model #36、1300円なり。 一応、メーターは光に応じて振れていますから、ジャンクと呼ぶにはまだ早いです。 シャッタースピード系列が、1/30sec.、1/60sec.、1/125sec.ではなく、1/25sec.、1/50sec.、1/100sec.となっていますから、1950年代末~1960年代初頭の製品と思われます。 セコニックは古いものを大事にする会社のようで、"当時の使用説明書"が今なお入手可能です。 "オンラインマニュアルがある"="この露出計を現役で使っている人がいる"ということではないと思いますが、製品情報を闇に葬り去る企業が多い中、セコニックの姿勢には好感が持てます。 梨地仕上の金属外装は、Pentax SPなどと同じ真鍮メッキです。 ひっくり返すと、ベークライト製のボディが現れます。 ベークライトは、プラスチックの中では唯一骨董価値のある素材だといわれますが、たしかに質感は渋く、なかなか良いものです。 ベークライトを美しいと思うようになると、"Weston Master II"あたりの古典的露出計が欲しくなって困ります。 ![]() この露出計は反射光専用で、入射光は計れないタイプです。 昆虫の複眼を思わせる集光レンズはセレン光電池露出計のお約束。 セレン光電池は感度が悪かったので、少しでも光量を稼ぐために、こうしたレンズを付けたのでしょうね。 このような集光パネルが付いたカメラは、セレン光電池露出計搭載と考えて間違いないです。 セレン光電池というものは、別名「太陽電池」というぐらいですから、測光素子自体が起電力を持っています。 そのため、別途バッテリーを必要としません。 暗所における感度が悪く、応答速度が遅いのが欠点ですが、構造が簡単で安価に量産できるため、1950年代のカメラや露出計では非常に多く使われました。 上の写真で見えている集光レンズはメイン測光パネルではありません。 これは、暗所専用のブースターパネルです。 この位置にメイン受光部を持つ露出計もありますが、"Weston Master II"など、より古いタイプのものです。 この露出計のメイン受光部は右下に写っている部分です。 この露出計では、光量ごとにパネルを3段に切り替えて測光します。日中屋外では、光量がありすぎるので、左のようにスリットの入った蓋をかぶせて測光します。 ISO100の場合の測光レンジは、18EV~11EV。 快晴のゲレンデから曇天までですね。 曇や雨の日中屋外、明るい室内は左のようにカバーを開けて測光します。測光レンジは、ISO100の場合、13EV~6EVです。 6EVより暗い場所では、底部のブースターパネルを起こして測光します。明るいオフィスなどではブースターパネルを出さなくても大丈夫とは思いますが、暗いカフェ、夜の家庭内などでは、ブースターパネルは必須となります。 Sekonic Leader Delux-2は非常にシンプルな露出計なので、使い方はいたって簡単です。 測光窓を被写体に向けるだけ。 電源スイッチはなく、測光ボタンもなければ、指針ロックボタンもありません。 メーターは常時、フラフラと測光し続けています。 セレン光電池露出計は反応がトロいので、充分読み取れます。 ![]() 露出値の読み方もいたってシンプルです。 まず、フィルム感度を合わせます。上の写真の場合はISO(ASA)100ですね。 日中屋外など測光カバーを閉じて測る場合は、"CLOSED"と記された赤い指標を指針の示した部分に合わせればOKです。 少し暗いときなど測光カバーを開いて測る場合には、"OPEN"と記された青い指標を指針に合わせます。 上の写真の場合、F3.5の1/50sec.あたりですね。 もちろん、F2.4の1/100sec.、あるいは、F4.5の1/25sec.でもかまいません。 絞りたければ、F16の2秒ももちろん有りです。 ブースターパネルを開いて測光する場合には、"AMP"と記された黒三角の指標を指針に合わせます。 "AMP"="Amplify"="増幅"、ということだと思います。 下に見える赤い絞り値はシネカメラ用の指標です。 16コマ/秒の8mmカメラの場合はF4、24コマ/秒の16mmや35mmカメラの場合はF3.5、64コマ/秒でスローモーション撮影の場合はF2、ということになります。 この露出計、使い物になるのか?に関しては、NOでもありYESでもあり、といったところです。 出た目をそのまま信用して使うと、1.5段ほどアンダーになります。 劣化したセレン受光素子にもかかわらず、感度が良すぎ、実際より明るく計測してしまうのです。 ISO100、F5.6、1/125sec.の明るさであれば、F8~F9.5、1/100sec.と表示します。 とはいえ、光量に比例して指針は振れているようで、屋外/室内ともに補正をすれば使えます。 ISO100の場合、ISO32に設定してやると、だいたい正しい値を示します。 どの程度のリニアリティを保っているかは謎ですが、製造後50年ほど経ったセレン光電池露出計にしては、なかなか優秀な方ではないかと思います。
by xylocopal2
| 2007-04-24 20:47
| Hardware
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