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2008年 06月 13日 First Impression of Canon EOS Kiss X2




名古屋市千種区春岡通7丁目 "CAFE GLOBE MART"にて
 Fujifilm FinePix F11


使い始めてから、10日あまりが過ぎた"Canon EOS Kiss X2"です。
海の藻屑と消えたEOS30Dの後継として急遽リリーフしてもらったわけですが、使ってみると、これはなかなか良いカメラです。
軽くて小さいだけでなく、ちゃんと使い物になるデジタル一眼レフですね。

これまで、"OLYMPUS E-10""EOS10D""EOS30D"といったデジタル一眼レフを使ってきたわけですが、もっと軽いモデルが欲しいなあと常々思っていました。
私が撮る写真なんてのは、プロスペックのデジタル一眼レフなんぞ要らないものばかりです。
秒間6連写なんて、1年に1~2回ぐらいしか使いません。
何が悲しくて、こんな漬け物石みたいなものを持たなくてはならないのか?といつも思っていました。

EOS10Dはボディだけで790gありました。
EOS30Dは700g。
このまま軽量化が進めば後継モデルは630gぐらいになるか?と思いきや、現実のEOS40Dは740gと逆に増えてしまいました。
ヘビー級のEOS1Ds MkIIIの1.2kgに比べればミドル級といったところですが、まだまだ重いです。
軽いボディが欲しいなあ、といつも思っていました。
"OLYMPUS E-410"が発売されたとき、本体重量375gという数字に羨ましくてクラクラした記憶があります。

EOS Kiss X2の本体重量は475g、歴代EOSデジタルの中では最軽量です。
数日前、本体重量450gの"Canon EOS Kiss F"が発表されたばかりですが、今日現在は未発売ですからね。
ボディ重量475gのKiss X2に、標準画角の"Canon EF35mm F2"を付けると、合計重量は685gになります。
これはいいです。
オリンパスE-4xxシリーズにはかなり負けますが、銀塩MF一眼レフ並にはなっています。
"Voigtlnder Bessaflex TM"が520g、"Voigtländer Color-Ultron 50mm F1.8"が190gで合計710gですから、少し軽いぐらいです。

EOS Kiss X2は、従来のKissシリーズに比べ、カメラとしての機能も強化されています。
スポット測光も付いていますし、AFポイントもEOS30Dと同じく9ポイントあります。
相変わらずダハミラーですが、ファインダー倍率は0.87倍と少しだけ大きくなりました。
内部画像処理系は14bit/channelと、12bit/channelのEOS30Dより多階調です。
もはや、EOS二桁D系に比べ機能が落とされ欲求不満になるという部分も少ないような気がします。

10日間、1000ショット撮った感触はとてもいいですね。
ファインダーは見やすいし、AFはピタッと決まります。
実効感度不足も感じられず、普段どおりの体感露出が通用します。
もちろん、入射光式露出計連携利用に関しては問題がありません。
以下、良い点/悪い点などに付いて、超個人的なインプレッションをまとめてみました。
どうしても、直前まで使っていたEOS30Dとの比較が多くなることは御容赦ください。


良い点
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  • 小型軽量
    いわずもがなのメリットです。
    同じ写真が撮れるのなら、ボディは小さい方がいいです。ボディが小さすぎて、TAMRON 28-75mm/F2.8あたりを付けると、レフレックス500mmを付けたように見えるのは御愛嬌です。これをアンバランスだという人はデザインというものが分かっていません。^^
    Kiss Digital N/X系ではグリップが小さすぎて、男性の場合小指の置き場所に困る、ということがありましたが、Kiss X2ではそういうことがありません。ちゃんと小指まで収まります。軽量化しているにもかかわらずホールドしやすさは向上しています。

  • デザイン
    KissシリーズからEOS二桁Dシリーズに近づいた印象のデザインになりました。
    キヤノンでは、曲面を連続的に変化させる「カーバチャーデザイン」と呼んでいますが、グッドデザインだと思います。EOS10D/30Dよりはるかに気持ちの良いフェアなラインです。特にプリズム前面ロゴ周りの微妙なカーブが美しいです。キヤノンは優秀なプロダクトデザイナーをスカウトしたに違いありません。
    質感もいいです。エンジニアリングプラスチック製ながら、銀塩EOSの100QDよりプラスチッキー度は低く、決して安っぽくないです。これを安っぽいという人はデザインというものが‥‥。^^

  • 内部処理14bit化
    画素数が増えたことより、サンプリングレートが増えたことの方が嬉しいです。
    階調数は、12bit=4096階調/チャンネル、14bit=16384階調/チャンネルですから、目視で分かるほどの差はありません。しかし、階調数が増した印象はわずかながらあります。JPEG撮影では最終的に8bit(256階調/チャンネル)に丸め込まれるとしても、RAWであれば14bit(16384階調/チャンネル)で処理できるため、RAW経由のレタッチ耐性は高くなったと思います。かくいう私はJPEG撮影95%なわけですが。^^

  • 高輝度側階調優先ON/OFF
    EOS Kiss X2で一番気に入った機能です。
    思いっきり簡単にいえば、この機能をONにすると白飛びの程度が軽くなります。
    効果としてはかなりあります。下の写真、左側が高輝度階調優先OFF、右側が高輝度階調優先ONです。OFFではいきなり白飛びしてしまう部分が、かなり粘ってディティール/質感を保持しています。



    この機能をONにするとISO100設定が使えず、ISO200からの運用になるというエクスキューズが付きますが、かなり使い物になる白飛び防止機能だと思います。厳密に比較したわけではありませんが、+1.0EVぐらいは拡張しているのではないでしょうか。若干コントラストが眠くなるか?と思ったのですが、ほとんど影響がありません。サンプル写真のようなメタリックな素材を撮る場合は積極的に高輝度階調優先ONにして使いたいと思わせる仕上がりです。私の場合は常時ONです。

    マニュアルには、この機能ONの場合に若干S/Nが悪くなる可能性あり、という記述があります。
    EOS10D/30Dを使っていた頃は、-2/3EV程度のアンダー目で撮影し、レタッチでシャドウを持ち上げるということを頻繁に行っていましたが、同等のことをフルオートマチックで行っているのだろうと思います。そのため、ノイズが増える場合がある、と書かれているのでしょうね。実際に使ってみて、S/N劣化が気になったことはまずなく、手動レタッチで行うよりは気が利いていると思います。

  • S/N比UP
    EOS Kiss X2では、連写枚数とのトレードオフになりますが、高感度時のノイズを減少させることができます。試してみましたが、たしかに低輝度部分のざわざわした部分のノイズが減ります。サンプル写真はISO800で撮ったもの。上がノイズ低減OFF、下がノイズ低減ONです。



    ノイズ低減ONにすると、明らかにカラーノイズが減り、すっきりした描写になります。EOS30DではISO800は非常用感度のつもりでしたが、Kiss X2では充分常用できそうな印象です。

  • メディアが安い
    Kiss X2の記録メディアはSDです。
    Kiss X2を買うまで、CFに比べSDがこんなに安いということを知りませんでした。
    何しろ、8GBのSDHCが4000円で買えてしまうのですから、もう驚きです。
    さすがは、コンデジのデファクトスタンダードだけのことはあります。
    これだけ安いと、海外ロケなどの際、ストレージをどうするか?を考えずに済むようになります。


悪い点
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  • 背面ダイヤル未実装
    Kissシリーズには、銀塩EOS以来の伝統、背面ダイヤル(ロータリーエンコーダ)が付いていません。
    EOS10D、EOS30D、EOS100QDと背面ダイヤル付の機種ばかり使っていたので、ないとなるとかなり焦ります。
    なくても同等のことは出来ますが、ワンアクション多い操作となるので、どうしても煩雑な印象になるのですね。
    露出補正時には、背面ダイヤルを回すだけで良かったのが、Av±ボタンを押しながらコマンドダイヤルを回すことになります。
    この「押しながら」というのが駄目ですね~。2週間近くたった今なお、背面ダイヤルを探している親指があります。
    マニュアル露出時は、コマンドダイヤルがシャッタースピード設定、背面ダイヤルが絞り設定になるのですが、Kiss系ではAv±ボタンを押しながらコマンドダイヤルを回すことで絞り値を決めます。これも非常に面倒に感じます。
    慣れというのは大きいですね。
    エントリーモデルで2ダイヤルのものは少ないのが現実ですし、これを煩雑だと思う人間は素直に二桁Dを買え、ということなのでしょうが、背面ダイヤルぐらい付けてくれ、と言いたくなります。
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    2008/09/07 追記
    3ヶ月あまり使ってみた結果、慣れてしまいました。
    人間の適応力って、けっこう馬鹿になりません。
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  • 最高シャッタースピード1/4000sec.
    上に書いたように、普段の私は"高輝度側階調優先ON"で使っています。
    ということは、ISO200以下に感度を下げることができません。
    一方、ドピーカン順光で、F2まで絞りを開けたいときはときどきあります。
    ISO200、F2の晴天順光時のシャッタースピードは1/8000sec.です。
    しかし、EOS Kiss X2は1/4000sec.までしか高速シャッターが切れないので、最大限絞りを開いてもF2.8止まりにしかなりません。
    なので、緊急避難的に高輝度側階調優先をOFFにし、ISO100設定で使うことになります。
    せっかく、実用的な白飛び防止機能が付いているのに、非常に残念です。

  • 色温度指定ホワイトバランス未実装
    EOS Kiss X2のホワイトバランスは、AUTO、ストロボ、白紙撮影マニュアルの他は、晴天(5200K)、日陰(7000K)、くもり(6000K)、タングステンライト(3200K)、蛍光灯(4000K)の5種類しかありません。
    私はドピーカンの際に、5500Kという晴天モードよりもややアンバーがかった設定にするのが好きなんですが、これができません。
    室内猫撮りで多用するバウンスストロボ用の4300Kといった値が使えません。
    タングステンライトの室内で、やや赤みを残した設定の3500Kという値が使えません。
    マニュアルホワイトバランスを3つぐらいリザーブできれば、かなりフォローできるのですが、マニュアルホワイトバランスのリザーブは1種類だけです。かくなる上は、光源別に白紙撮影したデータを専用SDに入れて持ち歩こうか?とさえ思います。
    エントリーモデルに何を求めているのだ?という声が聞こえてきそうですが、色温度指定ホワイトバランスなんぞ、2ダイヤルにするより簡単にできそうに思えます。早い話がファームウェア改良ですから。色温度選択オプションを追加するぐらい、それほどプログラム行数は増えないと思うのですがねぇ。また、出し惜しみのキヤノンといわれそうです。

    とはいえ、まったく色温度指定ホワイトバランスが設定できないというわけでもありません。少々面倒な方法ですが、メニュー画面から"ホワイトバランス補正"を開き、Blue/Amber方向にシフトさせればOKです。

    "ホワイトバランス補正"では、ミレッド単位の補正になります。1段の補正量は約5ミレッド。ミレッド値と色温度の関係は左のとおりですから、これに合わせて補正すればいいことになります。

    4300Kのホワイトバランスを設定するのであれば、蛍光灯(4000K)を基準にします。温度差300Kはミレッド差でいうと17ミレッドですから3~4段アンバー方向にシフトさせれば、4300Kの色温度ホワイトバランスが設定できることになります。

    ただし、撮影が終わったら、必ずホワイトバランス補正は中央値に戻しておく必要があります。補正をかけたままだと、すべてのホワイトバランスモードで15~20ミレッド、アンバーに偏った、つまり暖色方向に偏った色になってしまいます。



その他
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  • ライブビュー
    使ってみましたけど、何がありがたいのかよく分かりません。ローアングルなら這い蹲ればいいし、ハイアングルは諦めるし。
    くわえて、目視の方が安心できる損なたちです。常時シャッターをオープンし、CMOSに光を当てているというのが恐ろしくて駄目です。取説には、長時間ライブビューを続けるとS/Nが悪くなると注意書きがしてありますし、どう考えてもイメージャーに優しそうな機能とは思えません。ゴミ付着の危険も増えるような気がします。



    EOS Kiss X2にはリモートライブビューという機能もあります。
    ライブビューをしながら、スクリーンアウトをUSBケーブルでPCに出力する機能です。
    PC用ディスプレイでフォーカスや色味を確認しながら撮影ができて便利そうなのですが、どうもイメージャーを痛めそうでイヤ~ンな気分になります。カメラとPCをUSBケーブルで結び、HDD記録にしておけば、フォーカスや色味などは、撮った直後に確認できるので、ライブビューのメリットを感じません。

  • 自動センサークリーニング
    予想どおり、あまり効きません。
    使い始めて3000ショットぐらいまでは初期メカダストが多いせいもありますが、すでにけっこうゴミが付いています。
    元より全然期待していないので、こんなもんだと割り切ってます。
    汚れたら掃除するだけです。
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    2008/09/07 追記
    3ヶ月あまり使ってみた結果、予想外に効果はあることがわかりました。
    EOS10D/30Dあたりに比べると、明らかにゴミ付着が少ないです。
    かなり頻繁にレンズ交換しているとはいえ、電源ON/OFFのたびに自動センサークリーニングを行ってくれるというのは、なかなか有効であるようです。
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  • ファインダー
    ダハミラーはプリズムに比べると暗くて狭い印象を持っていたのですが、Kiss X2はそこそこ明るく見やすいファインダーです。マット面がスヌケに近くMF不可能などと評判が悪いファインダーですが、慣れればピントの山が分かります。M42マウントレンズを使うときやブツ撮りのときはマット面フォーカシングをしていますが、EOS30Dとの違いはほとんど感じられません。ファインダー倍率は相変わらず井戸の底から空を見上げたような具合ですが、これはAPS-Cフォーマットである以上、避けられないですね。

  • AFポイントセレクター
    AFポイントセレクターは、EOS30Dのようなジョイスティックタイプのマルチコントローラーではないため、操作が煩雑か?と思っていたのですが、思ったより軽快に動作します。EOS30Dのマルチコントローラーは斜めのAFポイントが一発で決まることが少なく、意外に使いにくかったので、Kiss X2の方が使いやすいとさえ感じます。AF自体はスパスパ気持ちよく決まります。

  • バッテリーライフ
    EOS30Dの1100枚という数値に比べ、Kiss X2の600枚はいかにも少ないです。
    1650mAhクラスに対して1050mAhののリチウムイオンバッテリーですから、仕方がないことではあります。
    しかし、使ってみると、2~3日は平気で持ちますし、特にバッテリーライフが短いとは感じないんですね。
    なので、これは減点対象にはなりません。
    ただ、新規格バッテリーのため、台湾製サードパーティバッテリーがあまり出ていないというのが残念なところです。
    一応、ROWAにもKiss X2用の"LP-E5互換品"があるようですが、使用セルが正体不明です。よく分かったセルになるまでは純正品を使います。

こうして書き上げてみると、悪い点というのは中級機の機能をエントリーモデルに求めているだけなんですね。
決して、Kiss X2が悪いわけではないんです。
こうした使い方をするユーザはエントリーモデルを買うな、中級機を買え、ということでしょう。
重量/サイズが増えてもいいのか?と問われれば否なので、これはもう諦めます。
単に写真を撮るための道具として考えた場合、EOS Kiss X2はかなり進化した良いカメラだと思います。


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オマケ:
 "Canon EOS Kiss X2 実写サンプル"
  http://www.xylocopal.com/misc/kiss_x2/
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by xylocopal2 | 2008-06-13 20:50 | Hardware
2008年 06月 05日 SUNPAK ストロボ用ディフューザーキット DFU-01 試用記
デジタル一眼レフをCanon EOS 30DからEOS Kiss X2に換えたところ、猫撮り用ストロボ"SUNPAK PZ42X"が発光しなくなりました。
EOS Kiss X2の外部ストロボ設定メニューを見ると、まったく無反応。
TTLストロボが接続された、ということがカメラ側に認識されていません。
おそらく、Kiss X2がPZ42Xより新しい製品のため、PZ42Xのファームウェアが対応できていないのだろうと思われました。

サンパックに「ゴルァ!!」電話、じゃなかった、紳士的に問い合わせたところ、果たして「そのとおりだ」とのこと。
ストロボ本体をサンパックに送り、ファームウェアのアップデートをしてもらうことになりました。
サンパックの対応は早かったですよ。
6/2に発送し、6/4に受領できましたから。

送り状に、要らんことを書きました。
去年、Xylocopal's Photolog 2007/09/18 "猫撮りストロボ SUNPAK PZ42X"という紹介記事を書いたと。
当該エントリを読んだサンパックの営業氏が、良く書けているのでこれも試してほしいと、同社のディフューザーキット"DFU-01"をファームアップ完了商品と一緒に送ってくれました。
自称「一銭も稼がないテクニカルライター」の私でも、時にはこういう役得があります。^^


ディフューザーというのは、ストロボ発光部前面に取り付けて光を拡散させ、ストロボ直射光特有の強い陰影を和らげるためのものです。

各社から様々なものが出ていますが、SUNPAK DFU-01は比較的オーソドックスなタイプです。あくまでも直射光で利用しますが、点光源を面光源に変え、強い陰影が出ないようにしています。

プチプチに包まれただけのパッケージです。簡素ですが、これで充分です。
この形態でカメラ量販店で売られています。名古屋ではトップカメラ、ビックカメラなどで目にしたことがあります。

能書きです。
ディフューザーを付けた上バウンスさせると、おそろしく効率は下がりますが、たしかに能書きどおりの結果が得られます。直射の場合はいかに?

梱包内容です。
大小2個のディフューザーキット、ベルクロテープ、マニュアルなどが入っています。

「キット」の名前のとおり、このディフューザーは自分で組み立てる必要があります。とはいえ、「組み立てる」という言葉が阿呆らしくなるほどの簡単さです。

なお、後方の猫はオプションです。標準セットには同梱されていませんので御注意ください。^^

ストロボヘッドの周りにベルクロテープのメス側をグルリっと貼り付けます。余ったベルクロテープはハサミでチョン切ればOKです。

おおかたのディフューザーはベルクロテープ固定方式ですから、この状態で他社のディフューザーを利用することも可能なことが多いと思います。他社のものを使う予定がある場合には、あらかじめベルクロテープのオスメスを確認しておいた方がいいです。

ディフューザー本体にも、ベルクロテープのオス側を貼り付けていきます。

できあがったら、こんな感じでストロボ本体に装着します。難しいことは何もありません。

装着完了時の姿です。これは、Lサイズの方。なかなか勇壮な面構えです。



手前がLサイズ(190mm×150mm)、奥がSサイズ(140mm×110mm)です。
材質は塩ビ板で、けっこうしっかりしています。
内側には、アルミ製反射材が貼り付けてあります。

装着時のGN減少率は、-2.0EV。
つまり、2段発光量を増やす必要があるわけですが、オートストロボを使うのであれば、無視してかまいません。
ストロボが自動的に光量を調節してくれます。
以下、効果を試してみました。
使用機材、撮影パラメータは下記のとおりです。

 カメラ: Canon EOS Kiss X2
 レンズ: Tamron SP AF28-75mm F2.8 XR Di
 ストロボ: SUNPAK PZ42X
 ホワイトバランス: 太陽光5200K
 撮影場所: 下手に窓、雨天外光が入る14時頃の室内
 想定ターゲット: 床にいる猫


アヴェイラブルライト撮影です。
アヴェイラブルライトというのは、その場にある光のことで、自然光、環境光、地明かりなどとも呼ばれます。

このセットの場合は、ISO400、F4.0、1/4sec.という露出でした。ISO800に増感し、絞り開放で撮っても1/15sec.にしかなりませんから、補助光なしの手持ち撮影はかなり難しいといえます。

ストロボ光天井バウンス撮影です。
おおむね良いのですが、影が消えてしまうので、アヴェイラブルライトに比べ平板な印象もあります。

平板な陰影を避けたい場合には、下手(左側)からもう1灯軽めに当ててやると、アヴェイラブルライト同様のライティングになります。

ストロボ直射です。
影が怖いです。なんつーか、まぁ、問題外ですわな。^^
猫もダイレクト光に怯えてしまい、二度と撮らせてくれなくなるかもしれません。よほど、状況が悪いとき以外は使いたくないライティングです。

Sサイズディフューザーを付けた場合の画像です。影は小さくなってボケていますが、全体の印象は直射のみとあまり変わりません。相変わらず怖いイメージです。

Lサイズディフューザーを付けた直射撮影です。だいぶ影が柔らかくなってきましたが、全体の印象はほとんど変わりません。とりあえず写っていればOKという用途には使えると思います。

やはり、バウンス撮影の方が柔らかくて好ましいですね。


この結果、実は分かっていました。
ディフューザーが何であるか?より、バウンス光か直接光か?の方が劇的に変わります。
天井が3~4mぐらいの高さにあり、反射しやすい白っぽい色をしている、などの条件を満たせば、バウンス光の方がナチュラルな結果が得られます。

ただ、バウンス光というのは、直接光に比べると、非常に効率が悪い光です。
景気よくパカパカ焚いていると、あっという間にバッテリーがなくなります。
絶対光量が欲しいときにも向いていません。
炬燵の中の猫など、天井光が遮られる場所では使えません。
天井の色の影響も強く受けます。
そうしたことから、バウンス光が使えない状況下、次善の策としてディフューザー経由で直射光使うのは悪くないと思います。


最後に貧乏人用裏技を。
"オムニバウンス"というディフューザーがありますが、あまり使用頻度が高くなければ、タッパーウェアなどのポリプロピレン容器で代用可能です。左のように、容器を発光部にかぶせるだけで一丁上がり。ガムテープで固定しておけば、1時間ぐらいは外れないでしょう。格好悪いから嫌だ、という人は金持用オムニバウンスを買ってください。^^

ただし、オムニバウンスにしてもタッパーディフューザーにしても、拡散効果は天井バウンスに遠く及びません。サンパックのディフューザーキットとどっこいか、それ以下です。この手のディフューザーは、あまり期待をしない方がいいです。

それよりも、大光量バウンスストロボの方がいいです。バウンスというのは効率からいうと最悪に近い照明方法なので、できるだけ大光量のストロボを持っていた方が潰しが効きます。光量があれば、少々天井が高くても効果が期待できますからね。

なお、ファームアップ完了後のPZ42Xは、問題なくKiss X2で使えるようになりました。使えなければ、このテストができるはずもありません。同様のトラブルを抱えている方は、サンパックに商品を送れば新しいファームに換えてくれるはずです。お試しあれ。


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by xylocopal2 | 2008-06-05 20:10 | Hardware
2008年 06月 01日 Canon Lens 50mm F1.4 for M39/L


Lマウント、M39マウントなどと呼ばれるバルナックライカ用レンズは非常にたくさんの種類があります。
Leitz社純正のものから、ドイツ製、ソ連製、イギリス製、フランス製、アメリカ製、中国製など、その幅広さはM42より多いほどです。
日本製のLマウントレンズもニッコール、フジノン、ヘキサノン、ロッコールなどたくさんあります。
その中のひとつ、"Canon Lens 50mm F1.4 II"を買ってみました。


このレンズ、1959年製造のものです。
私が3歳のときのレンズですね。
キヤノンのレンジファインダーカメラ、"Canon P (Populaire)""Canon 7"の標準レンズとして売られたようです。
大雑把なスペックは下記のとおりです。

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  発売: 1959年(昭和34年)8月
  発売時価格: 18,500円
  レンズ構成: 4群6枚
  絞り羽根枚数: 9枚
  最短撮影距離: 1m
  フィルター径: 48mm
  重量: 246g
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コーティングはアンバー系の単層コーティング。
マルチコーティングに比べると、さすがに透明度が悪い印象です。



白銀と黒のコンビネーションボディです。
なかなか美しいデザインです。
無限遠ストッパー兼指がかりがある一方で、フォーカシングリングは太く、どちらでも楽にフォーカシングができます。
後玉にも美しいコーティングがなされ、全体に非常に丁寧に作られたレンズといった印象があります。





このレンズ、絞り形状が独特です。
円形絞りといえるのは、開放とF8以上です。
常用域であるF2.8~F5.6の形状はなかなか凄まじいです。
このレンズを3段ぐらい絞って点光源を撮ると、ダビデの星、それも六芒星ならぬ九芒星が現れそうで楽しみです。





新旧キヤノン製50mm/F1.4レンズ揃い踏みの図です。
手放してしまった、NFD 50mm/F1.4があれば4世代揃い踏みができたのにと残念でなりません。
左は今回のLマウントのもの。
中央はCanonflexの標準レンズであったRマウントのもの。
右は現行EFマウントのもの。
多少パースを付けて大きさを誇張している部分はあるものの、同じ50mm/F1.4でどうしてこれほどサイズが違うのか?
おそらく、光学系だけならLマウントのものほどの大きさなのだろうと思います。
それに自動絞りなどの機構を付加するとRマウントのサイズとなり、AE/AF機能を付けるとEFマウントのサイズになるのだろうと思います。



試写画像 #1

何だか猛烈に古くさいトーンです。
コントラストが悪く、色も出ていません。
1930年代のノンコートレンズの味わいです。
レンズ云々より、被写体の選び方に問題があるわけですが。^^
シャープネスは充分ですね。
線が細く繊細な描写です。


Zorki-4
Canon Lens 50mm F1.4
Konica Minolta Centuria Super 100
EPSON GT-X750

試写画像 #2

何も言うことはありません。
試写用/作例用画像としてふさわしくないもの撮った私が悪いのです。^^


Zorki-4
Canon Lens 50mm F1.4
Konica Minolta Centuria Super 100
EPSON GT-X750

試写画像 #3

モノクロになると一転してやさしいトーンで好ましいですね。
シャドウの締まりがゆるいレンズですが、それが悪い印象になっていません。


Zorki-4
Canon Lens 50mm F1.4
ILFORD XP2 Super 400
EPSON GT-X750



試写画像 #4

モノクロポートレートになると、ますます好ましいですね。
モデルになってくれたYさんのイメージと重なって、とても優しく良い描写に思えます。^^
条件的には厳しい逆光撮影ですが、外光から受けるフレアも意外に少ないです。


Zorki-4
Canon Lens 50mm F1.4
ILFORD XP2 Super 400
EPSON GT-X750


このレンズ、某所で5000円で買いました。
キズ、クモリ、カビ、バルサム剥がれ、コーティング剥がれ、一切なし。
充分に美品のレベルです。
おそらく、値付けを誤ったのだろうと思っています。^^
この値段なら、何も文句はありません。
コントラストが眠く、シャドウの締まりはほとんんどないユルユルのレンズですが、モノクロポートレートなど用途を限れば良いレンズです。
太くゴツい線で描写しないので、ポートレートには一層向いていますね。
万能レンズではありませんが、安く見かけたら買ってみるのも悪くはないと思います。
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by xylocopal2 | 2008-06-01 00:40 | Hardware
2008年 05月 29日 この子どこの子? Auto Yashinon DS-M 50mm F1.4







名古屋市昭和区川名本町にて
 Canon EOS 30D
 Auto Yashinon DS-M 50mm F1.4


日没90分前の風景です。
夏至まで1ヶ月を切った今の時期の強い陽差しも、この時間になるとさすがに弱くなってきます。
ここのところ、飛ばしすぎだったためか神経が疲れているらしく、ここ2~3日はこの手の光線に弱くなりました。
優しい写真が撮りたくなってきました。


そうしたとき選ぶレンズに、Auto Yashinon DS-M 50mm F1.4があります。
マルチコーティングが美しい、M42マウントの少し大振りなMFレンズ。
カリカリにシャープでもなく、さりとて抜群にボケが綺麗というわけでもないレンズ。

特に突出した部分はないのですが、疲れたときにこのレンズを使うことは非常に多いです。このレンズで撮った写真にはあまり尖ったものがありません。

Xylocopal's Photolog 2006/10/28
"Gentle Lights #3"
 http://xylocopal2.exblog.jp/4826508/

Xylocopal's Photolog 2008/03/23
"春のラベンダー"
 http://xylocopal2.exblog.jp/8506028/

Xylocopal's Photolog 2006/11/17
"1950 Chevrolet 4 Door Sedan"
 http://xylocopal2.exblog.jp/4975259/


疲れたときに優しい写真が撮りたくなるこのレンズ、何か癒し効果でもあるのでしょうか。
たしかに、放射線量は多いトリウムレンズです。それも、少し放射線を出すというレベルではなく、かなり出すといって良いレベルです。
"放射能レンズ ガンマ線量実測"の際には、Super-Takumar 50mm F1.4に次ぐ堂々の第2位の放射線量を記録しています。

 Asahi Opt. Co., Super-Takumar 1:1.4/50 = 4.7μSv/h
 YASHICA AUTO YASHINON DS-M 50mm 1:1.4 = 2.1μSv/h
 Asahi Opt. Co., SMC TAKUMAR 1:1.8/55 = 1.54μSv/h

トリウムレンズとしてよく知られている、SMC Takumar 55mm F1.8より多いのです。
この程度の放射線量であれば、腹巻に入れて24時間365日片時も離さないという馬鹿なことをしない限り、もちろん健康に悪影響を与えるものではありません。
むしろ、ラドン温泉のような効果が期待できるのかもしれません。
ゲルマニウムネックレスなどより、よほど科学的です。
放射線量が放射線量ですから、軽い黄変はあります。
といっても、スーパータクマー50mm/F1.4のような濃い麦茶色ではなく、せいぜい出がらしの番茶レベルですが。


優しい描写をするボケ玉なのか?といえば、決してそうではなく、むしろ描き出す情報量は多いレンズです。
"50mmレンズ 近接描写F4勝負 Part.1""Part.2のJPEGファイルサイズテストでは、14本中第2位の好成績を収めています。
これ、現行レンズであるCanon EF50mm F1.4 USMに次ぐ成績ですよ。
個人的に最良のM42マウントレンズと信じている、"Voigtländer Color-Ultron 50mm F1.8"より良い結果です。

JPEGファイルサイズテストとは、私が勝手に命名したテストで、一般的なものではありません。
同一条件下で撮影した写真を、同一アルゴリズム/同一圧縮率でJPEG圧縮した際に生成されるファイルのサイズを比較するものです。
一概にはいえませんが、JPEGの特質から、空間周波数の細かい、情報量が多い写真ほどファイルサイズが大きくなります。
単に解像力のみならず、四隅の流れが少ない画像、コントラストが高い画像ほどファイルサイズが大きくなります。
したがって、生成されたJPEGファイルのサイズが大きければ大きいほど、クリアで硬いトーンの写真ということになります。

しかるに、このレンズで撮った写真は一向硬くならず、むしろ柔らかい印象です。
ひとことで言えば、しっかり描写しているにもかかわらず、硬くならないレンズといえるでしょうか。
もっとも比較したレンズが、M42マウントの古いレンズや、甘いことで知られるEF50mm/F1.4だったから、この結果になったのだろうとは思います。
いずれにしても、シャープなのに硬くならないこのレンズ、不思議な魅力にあふれており、手放す気にはなれないレンズです。

Auto Yashinon DS-M 50mm F1.4は、製造数が少ないのか、ネット上で検索してもなかなか有意な情報が得られません。
謎の多いレンズです。
おそらく、"Yashica TL-Electro""Yashica TL Electro X""Yashica Electro AX"などの1970年代前半のヤシカ製M42一眼レフに装着されたレンズであろうと思われます。
レンズの世代でいえば、DXとDSBの間あたりでしょうか。
確証はありませんが、富岡光学製レンズだと思います。
右インフ(無限遠)/右開放の鏡胴デザインは富岡光学製レンズの典型的特徴ですから。

今のところ、想像の域を出ませんが、Auto Yashinon DS-M 50mm F1.4は、ヤシカ製M42マウント大口径標準レンズの最終モデルではないか?と考えています。
ひょっとしたら、ヤシコン時代の"YASHICA ML 50mm F1.4"と同一光学系のレンズかもしれません。
コーティングの美しさは、MLレンズなみですから。
いずれにしても、素性がよく分からないので、以下にスペックと写真を上げておきます。
お分かりになる方、おいででしたら、御連絡くださると嬉しいです。

YASHICA Auto Yashinon DS-M 50mm F1.4
-----------------------------
 焦点距離: 50mm
 絞り: F1.4 - F16
 絞り羽根枚数: 6枚
 最短撮影距離: 50cm
 外寸: 64×54mm
 重量: 282g
 フィルター直径: 55mm
 自動絞り切換(A/M): なし
 エレメント数: 6群7枚?
-----------------------------

絞りリングの回転方向が反対ですが、全体的なバランス、ローレットの形状は、ML 50mm F1.4に酷似しています。

フィルター径はM42標準レンズとしては大きな55mm、ずっしりと持ち重りのするレンズです。

スタンダードなM42スクリューマウントです。開放測光用の絞り値伝達ギミックは何も付いていません。自動絞り切換用のA/Mスイッチもありません。後玉の突出は、DX50mm/F1.7ほどではありません。常識的な突出量だと思います。



オリジナルのものかどうか不明ですが、フロントキャップ/リアキャップの写真も載せておきます。
このレンズは、ebayで英国のセラーから$100ほどで購入したものです。
心当たりがある方の御連絡をお待ちしております。
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by xylocopal2 | 2008-05-29 23:59 | Hardware
2008年 05月 10日 最終進化型バルナックライカ KMZ Zorki-4 前編


旧東欧"COMECON"諸国のカメラを家来に従え、大きな顔をしている総大将のKMZ Zorki-4の図です。
今回のお題は、このKMZ Zorki-4。
ソ連製135判レンジファインダーカメラです。

 Zorki-4 仕様一覧
 ------------------------------------------------
  フォーマット: 135判 24×36mm
  マウント: M39 (Lマウント/ライカスクリューマウント)
  シャッター: 横走布幕フォーカルプレーン
  シャッタースピード: B, 1-1/1000sec.
  ファインダー: 1眼式2重像合致式距離計連動、視度調整機能付
  露出計: なし
  シンクロ速度: 1/30sec. (タイムラグ調整機構あり)
  フィルム装填: 裏蓋底蓋一体着脱式
  フィルムカウンター: 手動復帰順算式
  外形寸法: 142×92×39mm
  重量: 595g
  製造年: 1956年~1973年
  製造国: ソビエト社会主義共和国連邦
  製造所: KMZ (クラスノゴルスク機械工場)
 ------------------------------------------------


今さらいうまでもなく、ゾルキシリーズはバルナックライカのコピーです。
もちろん、ドイツのエルンストライツ社から正式なライセンスを得て製造したものではなく、ソ連が勝手に作ったパチモンです。
いわば違法コピー。
今でいうリバースエンジニアリングのような手法で、完成品ライカを分解し、研究を重ね、バルナックライカもどきを作ったのだろう、と思います。
バルナックライカというのは構造がシンプルなため、精度を問わなければ、コピーを作ることはそれほど難しくなかったようです。

オリジナルバルナックライカは、シルキータッチの流れるような滑らかな操作感が特徴でした。
基本設計が良く、工作精度が素晴らしかったのですね。
それに対し、ゾルキはゴリゴリした荒い操作感のものが多く、あくまでも「写真がきちんと写っていればOK、シルキータッチって何ですか?」という実用本位のカメラでした。
個体差も大きく、まずまず問題なく使えるものから、フィルムを巻上げ時に怪力を要し、力を入れすぎてパーフォレーションを破ってしまうものまであったといいます。

同じライカコピーでも、"Premier Instruments Kardon"あたりはオリジナルより質が良かったといいます。
Kardonというのは、第二次世界大戦中にアメリカ本土で作られた米国製バルナックライカです。
開戦と同時に、交戦国のドイツからライカを取り寄せるわけにはいかなくなり、窮余の策としてアメリカ製ライカを作ったわけです。
発注元は米軍通信部隊。
情報収集活動、ひらたくいうとスパイ活動のためにどうしてもライカを必要としたのでしょう。
というわけで、米軍がニューヨークライツ社経由でプレミアインスツルメンタル社に作らせたライカコピーがカードンというわけです。

カードンは良いカメラですよ。
特に値段が。
ebayあたりでも、Kodak Ektar 47mm/F2の付いたものは軽く$3000はします。
製造台数が極めて少なく、軍用/民生用合わせても2000台ぐらいしか作られなかったので、こういう価格になるようです。
私はカードン本体はともかく、Ektar 47mm/F2が欲しくて欲しくて‥‥、
LマウントのEktar 47mm/F2が駄目なら、せめてレチナIIのEktar 47mm/F2付をと、ebayを虎視眈々‥‥、

あ、何を書いているのだ?^^
話をゾルキに戻します。
ゾルキに関しては、与太話、法螺話を中心に書こうと思っていたのですが、その手の話はすでに私の師匠が書いちゃってるんですね。
それも半端な量でなく。
師匠ってのは、怪著"ソビエトカメラ党宣言"の著者、"中村陸雄氏"のことです。
2番煎じ、3番煎じになるのも癪だし、師匠より面白いテキストを書く自信もないので、普通のカメラ紹介を書きます。
期待した人、すみません。
そのかわり、師匠が記した脱力系ゾルキコンテンツへのリンクを貼っておきます。
このテキストの100倍以上は面白いことを保証します。^^

ゾルキシリーズを女性に勧めるの巻
 "Fantastic Camera Gallery / Zorki-1"
  http://fantastic-camera.com/zorki1_01.htm

ゾルキ4の前ユーザ妄想記 「お父さんはコンパクトカメラなど使ってはならない!」
 "Fantastic Camera Gallery / Zorki-4"
  http://fantastic-camera.com/zorki4_001.htm

ゾルキの故郷訪問記 「クラスノゴルスクに倉科権之助機械工場を訪ねる」
 "Fantastic Camera Gallery / Horizon"
  http://fantastic-camera.com/horizon_001.htm

師匠は役に立つコンテンツも書いています。
下のものは、レンジファインダーカメラやソ連製カメラを使ったことがない方でも、Zorki-4が使えるようになるという素晴らしいコンテンツです。
露出計を持っていない人のために、体感露出入門も合わせて掲載しました。

Zorki-4の使い方
 "Fantastic Camera Gallery / zorki-4の使用法 01"
  http://fantastic-camera.com/zorki-4_inst_01.htm

とても適当なスナップショット講座 <露出編> ~露出計を捨てて街に出よう~
 "とても適当なスナップショット講座<露出編>"
  http://fantastic-camera.com/snap_01.htm




5月4日に入手した、KMZ Zorki-4 with Jupiter-8 50mm F2です。
オークションでレンズ込み1万円ちょうどなり。
ボディ/レンズとも、シリアルナンバーは6300万台ですから、1963年の製造です。
ソ連のこの時代のカメラ/レンズはシリアルナンバーの上二桁が製造年を表しています。
Zorki-4の製造開始が、1956年ですから、7年目の製品ですね。
ちなみに、1956年というのは私が生まれた年です。
♪貴様と俺とは同期の桜~。
すみません、脱線しました。

Zorki-4は1956年から1973年の17年間に渡って製造されました。
フィルム巻上げをノブ式からレバー式に変更しただけのマイナーチェンジモデル、Zorki-4Kは1980年まで製造されていましたから、実に24年にわたるロングセラーカメラです。
製造台数は、Zorki-4が170万台あまり、Zorki-4Kが50万台あまりです。
合計すると、ソ連製カメラの中でもベスト3に入る生産数になります。

 生産数の多いソ連製カメラ
 -------------------------------------------------
  SMENA-8/8M: 2100万台 (1963-1995)
  ZENIT-E: 330万台 (1965-1982)
  LUBITEL2: 220万台 (1955-1980)
  FED-2: 200万台 (1955-70)
  FED-3: 200万台 (1961-80)
  ZENIT-122: 190万台 (1989-)
  Zorki-4: 170万台 (1956-1973)
  ZENIT-TTL: 160万台 (1977-1985)
  ZENIT-11: 150万台 (1981-1990)
  ZENIT-12XP: 150万台 (1983-2000)
  LOMO LC-A: 120万台 (1983-2000)
 -------------------------------------------------

ダントツで多いのがスメハチ、"SMENA-8/8M"なんですね。
一桁も違うとは思いませんでした。
"ZENIT-E"は輸出用が多かったのだろうと思います。
日本でも、スーパーダイエーで"メプロゼニット"という名前で売られていたほどです。
"LUBITEL2"というのは、F16ぐらいまで絞り込まないと満足に写らないと言われるほどのチープな二眼レフですが、けっこう売れていたんですね。びっくりです。
とまれ、Zorki-4は高級機にもかかわらず、古い年代のカメラとしては非常によく売れています。
LOMO LC-Aより売れたというのには驚かされます。

これだけ長期間、大量に作られたわけですから、Zorki-4には様々なバリエーションがあります。
軍艦部のロゴがキリル文字のもの、ラテン文字のもの、ロゴ/シャッタースピードダイヤルの文字がエングレーブ(彫り込み)のもの、シールプリントのもの、Made in USSRの文字があるもの、ないもの‥‥。
真面目に分類し始めると日が暮れます。

私の手元にやってきた個体は、"後期型A-2-b"という分類になるようです。シャッターダイヤルがエングレーブで、ロゴはキリル文字のシールプリントです。

 参考ウェブサイト
  "World Leica Copies - U.S.S.R - Zorki"
   http://www.leicacopies.com/USSR/Zorki.htm

シールプリントというのは、時間が経つと薄れてきて読みにくくなるため、シャッターダイヤルだけはエングレーブの方がいいです。シャッタースピードが読めない場合は、だいたいこのあたりだろう、というギャンブルに近いシャッター速度設定になります。

私のZorki-4はキリル文字ロゴの上、Made in USSRの文字がありませんから、輸出用ではなくソ連国内向けの製品と思われます。
ソ連国内で使われたものは比較的綺麗なものが多いです。Zorki-4はソ連国内用カメラとしてはハイアマ御用達の高級品でしたから、大切に使われたものが多いのでしょうね。

一方、西側資本主義陣営に輸出されたものは、程度が悪いものが多いです。
ソ連で作られた安物パチモンカメラ、という意識で使われたでしょうから、粗雑に扱われたものが多いような気がします。
落とすわ、ぶつけるわ、放り投げるわ、人をなぐるための凶器にするわ、まぁ、ろくな扱いを受けていなかっただろうことは想像できます。^^

私のゾルキ4は1963年製ですから、工場としては作り慣れて緊張が緩み始めた頃の製品と思われます。
そのわりには、どこも具合が悪いところがありません。
フィルム巻上げも滑らかとはいわないまでも、特に渋くもありません。
給装テストのため、フィルムを2~3本巻き上げてみましたが、指の腹が痛くて困る、ということにはなりませんでした。

シャッター幕もいたって綺麗です。
シワもなければカビもなく、もちろんピンホールもありません。
"Xylocopal's Photolog 2008/05/08 ゾナーの末裔 KMZ Jupiter-8 50mm F2.0"に書いたように、1960年代前半のソ連は栄光の社会主義共和国連邦の時代ですから、労働者の士気も極めて高く、製品も優秀だったといえそうです。
ソ連製カメラにおけるヴィンテージとは、1960年代初頭ということになりそうです。

なお、上の写真でロゴの左側に見えるのはシンクロターミナルです。
ドイツ式と呼ばれる一般的なもので、手持ちの外光式オートストロボ、"National PE-320S"が問題なく使えました。
シンクロスピード設定に関しては後ほど、シャッターダイヤルの項で詳述します。




1眼式2重像合致式距離計連動ファインダーです。
右側の大きな窓がフレーミング用、左側の小さな窓が測距用窓です。
一眼レフでもないのに、1眼式とはこれいかに。

バルナックライカのこの部分をよく見ると、穴が3つ開いていることが分かると思います。
丸い2つの穴は測距用、四角い穴がフレーミング用です。
バルナックライカというのは、測距用ファインダーとフレーミング用ファインダーが同居した構造になっているんです。

 参考写真: "バルナックライカのファインダー"

背面のファインダー穴もバルナックライカでは測距用とフレーミング用の2つがあり、まず距離を合わせてから、視点を隣の穴に移動させフレーミングを行うことになります。
こうしたファインダーを2眼式2重像合致式距離計連動ファインダーと呼びます。
1950年代には結構多かった方式です。
それに対し、1眼式レンジファインダーでは、背面の覗き穴は1つだけです。
ここを覗くと、視野中央に二重像合致式の測距窓が見えるようになっています。
往年のコンパクトカメラに多かった方式ですから、あれか!と思われる方もいるはずです。

2眼式も視点移動に慣れれば、それほど面倒ではありませんし、むしろ精度的には良いぐらいなのですが、世の中の趨勢は1眼式に向かっていました。
2眼式はもっさり古くさく、1眼式はモダンで格好よく見えたのでしょう。
カメラマニアなんて、そんなもんです。^^
エルンスト・ライツ社でもバルナックライカの後継機では2眼式を捨てました。
1954年、すばらしい出来の1眼式2重像合致式距離計連動ファインダーを引っ提げて華々しく登場したのが、後にレンジファインダーカメラの代名詞的存在となった、"LEICA M3"でした。

Zorki-4のファインダーもLeica M3同様、1眼式2重像合致式距離計連動ファインダーですが、その見え方はかなりショボいです。
Leica M3の場合、採光式ブライトフレームというものが、装着したレンズの画角に合わせて視野に現れます。
フレーム内に収まるのはここまでだよ、というのが一発で分かるようになっています。
ブライトフレームがあるおかげで、レンジファインダーカメラでも、一眼レフなみにクリティカルなフレーミングが可能になったのです。

一方、Zorki-4にはそうしたブライトフレームがありません。
視野が広く見やすいのですが、フレーム境界が曖昧で、どこからどこまでがフレーム内なのか、慣れないうちはさっぱり分かりません。
そのため、最初のうちは頭が切れた写真、身体が半分切れた写真などといった、妙なフレーミングの写真を量産します。

こうしたカメラで、隅の方に主要被写体を置いたフレーミングをする場合、少しずつ位置をずらした構図のものを2~3枚ブラケット撮影しておいた方が安全です。
Zorki-4で一番安全なのは日の丸構図です。
ファインダーに慣れないうちは、間違っても"カマトンカチ構図"にしてはいけません。^^


上の写真の右端、フィルム巻き戻しノブの下に、視度補正レバーが付いています。
これはかなり強力で、私のように近視+メガネ+老眼の者でも実にシャープな像を結ばせることができます。
ただ、私の個体だけの問題かもしれませんが、レバーが簡単に動いてしまうので、撮影時にいちいち視度補正レバーを調整しなおす、という作業が避けられません。
あまりにも面倒なので、最近はビニールテープで固定して使っています。


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Xylocopal's Photolog : 最終進化型バルナックライカ KMZ Zorki-4 後編に続く
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by xylocopal2 | 2008-05-10 22:04 | Hardware
2008年 05月 10日 最終進化型バルナックライカ KMZ Zorki-4 後編
Xylocopal's Photolog : 最終進化型バルナックライカ KMZ Zorki-4 前編の続きです。



軍艦部右側のクローズアップです。
左から、シャッタースピードダイヤル兼シンクロタイミング設定ダイヤル、シャッターレリーズボタン兼リバースクラッチリリースノブ、フィルム巻き上げノブ兼フィルムカウンターとなっています。

シャッタースピードダイヤルは不等間隔1軸回転タイプです。
バルナックライカが高速/緩速の2軸式だったのに比べると進化しています。
進化していますが、シャッタースピードラッチは不等間隔の上、1/125sec.以下の間隔が異様に狭く、どこに入っているのかさっぱり分かりません。
1970年代の等間隔1軸不回転タイプに比べると、まだまだ使いにくいです。

このダイヤル、シャッター動作時にはクルッと回転するので、手を触れないよう注意してください。
シャッター動作時に触ると、設定シャッタースピードより遅くなります。
触れるばかりか回転を止めてしまった場合には、バルブ動作になりますから、真っ白な写真が撮れてしまったりします。
このシャッターダイヤルは、シャッター幕駆動軸がそのままボディ外に現れていると考えてください。

シャッタースピードはダイヤルを持ち上げて設定するタイプです。
そのまま力任せに回すと壊れます。
まぁ、無理でしょうけど。^^
緩速シャッター設定時に、「チチッ」「ジジッ」などとスローガバナーの音がする場合がありますがこういうものだと思ってください。
故障ではありません。
"Ihagee Exakta Varex IIa"などでも、この音が発生します。

また、シャッターチャージ後、つまりフィルムを巻き上げてからでないと、正しいシャッタースピードに設定されません。
チャージ前にも設定できてしまいますが、回転シャッターでそれをやっても無意味です。
巻き上げ後にシャッタースピードを設定するのは、バルナックライカ、およびその仲間ではひとつの「お約束」です。

1/30sec.だけは独立した場所に付いています。
Zorki-4では、この1/30sec.がシンクロ速度になります。
ストロボやフラッシュガンを使う際には、1/30sec.に設定します。

シャッタースピードダイヤル外周は、ストロボ/閃光電球などを使う際の発火タイミング調整ダイヤルです。
現在、5msになっていますが、ストロボで使うのであれば、0msに設定してください。
個体によっては、もっと分かりやすく、"X/M"などと記されているものもあるようです。
何故こんな奇妙なダイヤルがあるのか?というと、Zorki-4が設計された時代は、まだまだ"閃光電球"の需要が高かったからと思われます。
1950年代後半~1960年代前半は、日本ですらストロボよりフラッシュガン優位の時代でしたから、ソ連では言わずもがなですね。

閃光電球では、ストロボとは異なり、点火から最大輝度に達するまで10ミリ秒以上の時間がかかります。
そのため、シャッター幕が全開になるより前に先行点火する必要があります。
このダイヤルは、どれぐらい前に点火するかを決めるダイヤルです。
閃光電球では、最大輝度に達する時間がタイプごとに異なります。
このダイヤルは、閃光電球のタイプによって、以下のように設定します。 

 F級: 5-10ms
 M級: 20ms
 S級: 30ms
 FP級: 10ms

ストロボは点火直後に最大輝度に達する特性がありますから、0msでOKです。
25msにすると、後幕発光のような効果になるのかなあ?と思いますが、よく分かりません。
シンクロターミナルにストロボを繋いでテストしてみたところ、すべてのモードで発光しましたが、どれぐらい先行発光しているのかは体感できませんでした。
あたりまえですね。^^

レリーズボタンの回りにあるのは、リバースクラッチ解除ノブです。
撮影後、フィルムを巻き戻すときに使います。
スプロケットをフリーにするスイッチですね。
ソ連製カメラでは、この位置にリバースクラッチ解除ギミックが付くのがお約束です。
日本製カメラでは、ボトムプレートにあるポッチを押すのがリバースクラッチ解除のお約束です。

リバースクラッチを解除せずに巻き戻しを行おうとしても動きません。
力任せに巻き戻すと、フィルムがちぎれます。
これをやった人、何人か私は知っています。^^
銀塩メカニカルカメラに慣れた人でも、カメラが変わるとついやってしまうようです。
ご用心ください。

なお、フィルムを装填するとき、スプールが空回りして巻き上げられないことがあります。
そうしたときは、リバースクラッチリリースノブが完全に戻っていないことがありますから、確認してみてください。
これはゾルキのお約束です。

フィルム巻き上げはノブ式です。
レバー巻き上げの方が素早く巻き上げできて機能的には上なんですが、私はこの手の小型クラシックカメラでは断然ノブ式を愛するものであります。
この手のカメラに速写性を求めてもいいことなんか何もありませんよ。
第一、レバー巻き上げは不格好です。
ノブ式巻き上げを使ってこそ、粋というものです。^^

かつて、135判フォールディングカメラを集めていた頃も、レバー巻き上げのものはハナから買いませんでした。
私が持っている最も新しいレチナは、"Kodak Retina II Type 014"です。
ノブ式巻き上げの最終機ですね。
なので、レチナIIIC大窓なんて、丸っきり興味が湧きません。
写りは、Type 014の方がいいぐらいですし。^^

フィルムカウンターは順算式手動復帰というタイプです。
フィルム残数を示すのではなく、何枚撮ったかを示すカウンターです。
日本製カメラのように、裏蓋を開ければ自動的に0復帰はしません。
フィルムを装填し、2コマぐらい巻き上げたところで、指先で押さえながら0に設定します。
以後、1枚撮影するごとに目盛りが進み、36枚撮りフィルムの場合は、37枚あたりでそれ以上巻き上げられなくなるはずです。
40枚も50枚も巻き上げられる場合は、スプールが巻き上げていません。
たぶん、1枚も写っていないことでありましょう。^^




裏蓋はガバッと外れるため、フィルム装填は非常に簡単です。
バルナックライカ最大の鬼門が見事にクリアされています。
バルナックライカのフィルム装填はなかなか面倒です。
目視せずにスプロケットにパーフォレーションをかますわけですから。
それに比べれば、ゾルキ4のフィルム装填なんて、APSカメラのオートローディングのように思えてきます。

裏蓋は板金加工などという軟弱なものではなく、アルミダイキャスト製です。鋳物ですよ。奢ったものです。
モルトなどといういかがわしいものは使っておらず、溝と溝の勘合により遮光するようになっています。遮光性は抜群に良く、光線引き皆無です。
モルトの経年劣化にも悩まされず、精神衛生上非常に気分の良いカメラといえます。



シャッターは横走り布幕フォーカルプレーン。
1963年製ながら非常に綺麗で、シワ、カビ、ピンホールなど一切ありません。
非常に丁寧な作りだと思います。
使われた素材も良いのでしょうね。
シャッター動作音は、バルナックライカの「パタッ!」というような音ではなく、もう少しガサツな音がします。
とはいえ、ミラーがないので、一眼レフよりはよほど静かです。

ファインダー右側に見える、プリズムに光が入っているような意匠が製造元である"KMZ"のマークです。
KMZは、モスクワ近郊のクラスノゴルスクに本拠を置く光学メーカーです。
KMZとは、"Красногорский Механический Завод"の頭文字をとったもの。
英語表記では"Krasnogorsk Mechanical Factory"。
日本語に訳すと、"クラスノゴルスク機械工場"ということになります。

クラスノゴルスク機械工場‥‥。
重工業にあらざるは工業にあらず、重工業至上主義のお国ぶりが窺い知れる、壮大にして無骨な名前です。
火力発電所用タービン製造工場の裏手で、黒々と光る大型旋盤を駆使して、カメラやレンズを作っているようなイメージです。
断じて、小綺麗なクリーンルームなどではなく、切削オイルの香り漂う、西日の差し込む薄暗い町工場のイメージです。

旧ソ連時代、KMZは、親方カマトンカチの国営企業、ソ連を代表する光学機器メーカーでした。
戦前の日本光学、東京光学以上の国策光学企業といってよいです。
軍事国家ソ連のことですから、KMZも軍事用光学機器、航空宇宙光学機器の比率が高いメーカーでした。
1959年に打ち上げられた月探査衛星、ルナ3号が初めて撮影に成功した月の裏側の写真は、KMZ製のカメラ"AFA-E1"によるものでした。
解像力なんてどこにもないボヤボヤの写真だったと記憶しています。
これは、電送系の問題だとは思いますが。
KMZウェブサイトの"History"の1959年の項にくだんの写真が載っています。

このカメラ、個体差かもしれませんが、なかなか盛大なアンダーパーフォレーションが出ます。アンダーパーフォレーションとは和製英語で、フレーム下端がパーフォレーション部分まで食い込んでしまう現象をいいます。
テキトーにフィルムを装填するとものの見事にアンダーパーフォレーション写真となりますので、こうした効果を狙うとき以外は注意が必要です。

アンダーパーフォレーションにならないよう意識して、細心丁寧にフィルム装填して撮ったものです。アンダーパーフォレーションは回避できていますが、全体に下に落ちた露光となっており、かなり危なっかしいです。こうした現象が出る場合は、フレーム下端ギリギリに主要被写体を置かないなどの注意が必要です。


スプロケット、巻き上げ軸、スプールです。
スプールを使うカメラは、1950年代~1960年代はけっこうありました。フィルムが高価なため、100feet缶で買ってきて、暗装カートリッジに詰め替えて使うユーザが多かったのですね。

Zorki-4のスプールは、総金属製のものから総プラスチック製のものまで実に様々なものがあります。私のものはベークライト製です。ベークライトというと古くさい感じがしますが、かつてはカメラの外装などにもよく使われた素材です。ベークライト、エボナイトなどといった言葉に身体が震える私はおじさんです。^^

それにしても、何とも無骨で古色蒼然たるたたずまいです。鍛造部品よりも鋳造部品の方が多く、とても精密機械には見えません。しかし、現像したネガを見ると、見事にコマ間隔が揃っています。ソ連の工業製品というのは、見かけで引いてしまうものが多いですが、中にはきちんと仕事をするものもあるんです。ゾルキとかソユーズブースタとか。

このサビが浮いたレトロなメカメカしさ、たまらんですね。第一次世界大戦の複葉機の雰囲気に似ています。このアングル、いかにも"倉科権之助機械工場"謹製といった感じで大好きです。



M39マウント、Lマウントと呼ばれるバルナックライカのスクリューマウントです。
このマウントに適合するレンズは、ライカ純正のものから、ソ連製、東独製、チェコ製、アメリカ製、フランス製、イタリア製、イギリス製など非常に多くの種類のものがあります。
もちろん、日本製でもニコン、キヤノン、ミノルタなどたくさんのLマウントレンズが使えます。
Lマウントレンズを安価に使う母艦として、Zorki-4はなかなか良い選択だと思います。

ただし、Zorki-4のファインダーは50mmレンズの画角しか表示しません。
そのため、広角レンズ、望遠レンズなどを使う際には、別途"アクセサリーシュー取付用外部ファインダー"が必要となります。
50mmレンズの場合も、外部ファインダーを使った方がフレーミングが格段に楽になると思います。

マウント上部に見えるのが、レンズの繰り出し量に応じて距離情報を距離計に伝えるためのカムです。このカムが偏角ミラーを動かし、二重像合致式距離計を動作させます。

このカム、ゾルキシリーズでは単なる金属片ですが、バルナックライカでは回転するコロになっています。そのため、滑らかな操作感が得られ、正確な距離情報を伝えることができるといわれています。

「ゾルキシリーズはバルナックライカの劣化コピーである」と声高に語る人々が最初に指摘するのがこのカムです。いわく軽く動かない、精度が出ない、長期間使うと摩耗する(はずだ)云々。

しかし、実用上はあまり問題がなかったようで、ゾルキシリーズでは最後までコロが付くことはありませんでした。ソ連人にとっては過剰機能と思えたのでしょうね。実際私のゾルキ4でも、製造後45年経った今なお、カムが摩耗した形跡は見受けられません。



ボディ左端にある巻き戻しノブです。
クランクは付いていませんから、引き抜いてからクルクル回すだけです。
私の個体はそこそこ軽やかに回ります。
その代わり、引っこ抜きが激重です。
最初はペンチを持ち出そうか?と思ったほどです。
すべての個体が激重なのかどうかは不明ですが、引っこ抜いて使うことを知らない人は、左の状態のまま苦労して巻き戻すのではないかと思います。
正しい使い方を知った方がいいと思います。
でないと、フルマニュアル銀塩カメラが嫌いになりますから。^^

巻き戻しノブ基部にあるのは、前述した視度補正レバーです。
こちらはスカスカで、すぐに動いてしまいます。
できれば、巻き戻しノブをもう少し軽く、視度補正レバーをもう少し重くしてほしかった。
これじゃ、丸っきり正反対です。
こうした操作感のバラツキがソ連製カメラのソ連製たる所以でしょう。^^
操作感がバラついても、上がった写真が良ければ私としては無問題です。


Zorki-4、安価で良いカメラです。
旧ソ連製カメラの中では出色の出来です。
バルナックライカほどの滑らかな操作感はないものの、他のソ連製カメラとは一線を画す使用感/安心感です。
人気が高いのも肯けます。

Zorki-4は、パチモンと貶されることが多いカメラですが、実はとっくにパチモンの領域を超えています。
バルナックライカで使いにくかった部分をアグレッシブに改良し、それでいながら小型軽量の良さは捨てていない。
そうした意味で、KMZ Zorki-4は、「最終進化型バルナックライカ」、「バルナックライカの最終型」といえるのではないでしょうか。
私にとっては理想的なバルナックライカです。

"Cosina Voigtlander Bessa R"も良いカメラですが、あれの出自はMF一眼レフ"COSINA CT-1"であって、バルナックライカというわけではありません。
採光式ブライトフレームは非常にうらやましいのですが。^^
"オスカー・バルナック"の愛した小型カメラの雰囲気を味わうには、Zorki-4あたりが限度か?と思います。
工作精度、仕上精度が劣っていても、あがる写真がよければ無問題、という実利主義の方、ぜひ一度、Zorki-4を使ってみるといいです。
旧ソ連という国に心惹かれて止まないという方もぜひどうぞ。


付属レンズのKMZ Jupiter-8 50mm F2.0に付いては下記に記しておきました。

 Xylocopal's Photolog 2008/05/08 ゾナーの末裔 KMZ Jupiter-8 50mm F2.0
  http://xylocopal2.exblog.jp/8813249/

以下は、KMZ Zorki-4 + Jupiter-8 50mm F2.0で撮った写真です。
フィルムは、Konica Minolta Centuria Super 100、スキャナはEPSON GT-X750です。
このカメラ/レンズ、人間を撮ると特に良いような気がします。























とってもソビエトな気分にになれるオマケもつけておきます。
ストリチナヤとカスピ海産キャビアを併せて御利用になるといいかもしれません。
個人的趣味を押しつけていますから、スルーしていただいて全くかまいません。

BGM#1
 "ソビエト社会主義共和国連邦国歌"
  http://rasiel.web.infoseek.co.jp/mil/mp3/sovietruss.mp3

BGM#2
 "インターナショナル"
  http://folk.ntnu.no/makarov/temporary_url_20070929kldcg/internationale-ru-bg_1960.mp3

趣味の世界
 "余生を過ごすR-7ボストークブースター"
  http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/2b/Russia-Moscow-VDNH-Rocket_R-7-1.jpg

 "大草原を征くソユーズブースター"
  http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b8/Soyuz_tma-3_transported_to_launch_pad.jpg

 "天空を駆け昇るソユーズフレガットブースター"
  http://www.astroarts.org/content/vex/vex_launch1.jpg

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by xylocopal2 | 2008-05-10 22:00 | Hardware
2008年 05月 08日 ゾナーの末裔 KMZ Jupiter-8 50mm F2.0










名古屋市千種区春岡通 "GLOBE MART"にて
 KMZ Zorki-4
 KMZ Jupiter-8 50mm F2.0
 Konica Minolta Centuria Super 100
 EPSON GT-X750


先日入手した旧ソ連製レンジファインダーカメラ、"KMZ Zorki-4"で撮った写真です。
レンズはゾルキ4の標準レンズのひとつ、Jupiter-8 50mm F2。
特にレトロ仕上げを狙ったわけでもないのに、何だか猛烈にノスタルジックなトーンになってしまいました。
あまりにも発色が悪いので、無理矢理色を乗せていった結果、こんなことになってしまったのです。
私にオールドレンズで撮った写真のレタッチをやらせると、すべからくこの調子ですから、そのレンズ固有の発色傾向、階調表現傾向を見るには全く役立ちません。^^
とはいえ、このトーン、嫌いではないです。

撮影時の絞りは、F4~F4.5。
1枚目、3枚目は最短撮影距離の1mから撮っています。
オールドレンズといえども、さすがにJupiter-8クラスになると、被写界深度を外れたボケがぐるぐる円周を描いたりすることはありません。
深度を外れるに従い、ポヤポヤと柔らかくボケるだけです。
元の設計が素直なんでしょうね。

このレンズ、馬力はありませんがコントラストはそこそこ出ます。
コントラストが出る割には、線が細く繊細で上品な描写です。
一般に線が細いレンズは、解像力はあるけれどコントラストが出ないといわれています。
シュナイダーのクセナーなんかがそうですね。
Jupiter-8は、繊細な描写のわりにはコントラストも同時代のものとしては出る方だと思います。

このレンズのシリアルナンバーは6300万台ですから、1963年に製造されたことが分かります。
この時代の旧ソ連製カメラ/レンズはシリアルナンバー頭2つが製造年となっており、非常に分かりやすいです。
ツァイス製やシュナイダー製レンズの製造年はこんなに簡単には分かりません。

1963年製のレンズとはずいぶん古いものだなあ、と馬鹿にすることなかれ。
1963年頃というのは、旧ソ連にとっては栄光の時代です。
初の女性宇宙飛行士テレシコワがヴォストーク6号で地球を周回し、「私はカモメ」とやったのがこの年でした。
アメリカがどれだけ頑張ってロケットを作ろうと、すべての分野でソ連に先駆けられ後塵を喫する、それが1955年~1965年あたりの宇宙開発競争の実態でした。
栄光のソビエト連邦共和国の時代です。

ソ連製工業製品のクォリティは国家のステータスと正比例するようです。
ソ連製カメラというのは、1960年代初頭あたりが最も作りがよく、それ以後どんどん質が落ちていく悲しいカメラです。
ベルリンの壁崩壊直前には、同じ名前のカメラ/レンズであっても、1960年代のものとは比較にならないほど質が落ちていました。

そりゃあそうだよ、人間だもの。
「俺さの国は、偉大なるインテグラールが作ったどえらいロケットに、ライカ犬乗せて飛ばしとる。
 俺さもカメラ作るの、頑張んべ」
というのと、
「あ~あ、また給料遅配かよ、嫌だ嫌だ。ウォッカでも引っかけてテキトーに仕事しよ。
 あれ?うまく噛み合わないよ。ま、いいか。力ずくで押し込んどこ。俺が使うんじゃないもんな」
では、製品に対する気合いが違うよね。
できた製品も当然別物になろうというもの。

ですから、俺のJupiter-8は1988年製だ、新しくて良いぞ、などとはゆめゆめ思わないように。
半分腐ったようなポンコツレンズの方が実写は良かったりします。





上の写真を撮ったレンズ、KMZ Jupiter-8 50mm F2.0です。
マルチコーティングではありませんが、青紫色の単層コーティングが施されています。
白く光るアルミ鏡胴は高級感皆無ですが、動作には何も問題がありません。

よく知られているように、Jupiter-8 50mm F2.0は、戦前の"Carl Zeiss Jena Sonnar 5cm F2のソ連版クローンです。
コピー、パチモン、海賊版などと呼ばれるように、ツァイスから正式なライセンスを得て製造されたものではありません。
ならば、リバースエンジニアリングのようなことをして、製造方法をパクったのか?といえば、そうでもありません。
正規のツァイスマイスターが、正規の設計図を元に製造した、Carl Zeiss Jena Sonnar 5cm F2とまったく変わらないパチモンなのです。
そんなことが起こりえるのか?と思われるかもしれませんが、事実です。

第二次世界大戦末期、ソ連軍はイエナ/ドレスデンなどといった光学工業の盛んなドイツの諸都市を次々と侵攻していきました。
もちろん、ドイツの光学技術が欲しかったからです。
光学技術というのは、軍事目的のためには欠かせないもので、単に照準器などにとどまらず、原爆製造などにおいてもキラーテクノロジーとなりえる技術です。
そのため、街が壊滅したといわれるドレスデン大空襲の際にも、ソ連軍は光学産業関連の建物だけは慎重に爆撃を避けています。
これは米軍もまったく同様でした。
アメリカもツァイスグループを筆頭とするドイツ光学技術を高く評価していたのです。

そうした諸都市を攻略したソ連軍は、光学工場を接収し、設計者、技術者らをソ連国内に拉致しました。
元祖拉致国家というわけです。
まぁ、戦勝国というのはやりたい放題なのではありますが。

もちろん、ツァイスも例外ではありません。
技術者や設計図、工作機械、治具などはウクライナのキエフに運ばれ、ドイツ・ツァイス時代の"CONTAX"を作ることになりました。
ソ連の外貨獲得のための手段として働かされたわけです。

このキエフで作られた135判レンジファインダーカメラが、ゾルキと並び知られる"Kiev"です。
初期のキエフは断じてパチモンコンタックスなどではなく、コンタックスそのものでした。
ドイツ時代と同じ設計図で、同じ機械で、同じ治具で、同じマイスターが作るのですから当然の話ではあります。

ウクライナに連行されなかったツァイスの技術者は、人民公社組織としての、VEB(Volks Eigene Bertrieb) Carl Zeiss Jenaを発足することになります。
VEB Carl Zeiss Jenaには、後にウクライナから帰国を許された技術者が合流し、東独Carl Zeisss Jenaとして歩むことになります。
ごく少数、ソ連に拉致されるよりはアメリカに投降した方が良さそうだと考えたツァイスの技術者たちもいました。
彼らはほとんど着の身着のままの状態で闇夜に紛れて西側に脱出したといいます。
そして、後に西独オーバーコッヘンにて西側カール・ツァイスを起こすことになるのです。
ヤシカと提携したカール・ツァイスはこちらの流れです。

話は戻って、Jupiter-8 50mm F2.0です。
このレンズはキエフの標準レンズでした。
つまり、元を正せば、100%純粋のCarl Zeiss Jena Sonnar 5cm F2。
キエフ同様、ツァイスの技術によって作られた由緒正しいパチモンレンズです。
本来CONTAXマウント用だったものを、ライカスクリューマウント(L39マウント)にしたものが、今回使用したユピテール8です。

Jupiter-8 50mm F2.0には様々な種類があります。
製造した人民公社、マウントの種類、時代などによって微妙に描写が異なるといいます。
定評があるのは、オリジナルゾナーに最も近いキエフ用のユピテール8です。
私の師匠にして怪著「ソビエトカメラ党宣言」の著者、中村陸雄氏はユピテールの描写にこんなランキングを付けています。

"Fantastic Camera Gellery / Kiev + Jupiter-8 50mm/f2.0"より抜粋
---------------------------------------------------------------------------------------
なかなか難しい個体だが、KIEVのジュピターレンズは他のものよりひと味違っているので、使ってみる価値はあると思う。私の経験したジュピターの順序から言うと、

 1. アーセナル(KIEV)のジュピター
 2. KMZ(Zorki)のジュピター
 3.
 4.
 5. リトカレノのジュピター
 6. カザン(もしかしてザゴルスクか?)のジュピター(M42)

3.と4.がないのは書き忘れたわけではない、それだけ開きがあるということである。6.ぐらいになると、KIEVのものと比べてしまうと、「これが果たしてジュピターか?」と首を傾げてしまいたくなるものである。
---------------------------------------------------------------------------------------

今回撮影に使ったユピテール8はKMZ製ですから、アーセナル(KIEVを作っていた人民公社)の次に良いという評価が下されています。
アーセナルのものとどれぐらい違うのかは、使ったことがないのでよく分かりません。
下から数えた方が早い、リトカレノのユピテールは持っていました。
ただし、Lマウント50mm/F2ではなく、M42の85mm/F2。
MC Jupiter-9 85mm/F2って奴です。
師匠がいうほどには悪くなく、ローコントラストホワンホワンの描写ながら繊細さはあり、けっこう好きなレンズでした。
作例を下に置いておきます。

 Xylocopal's Photolog 2004/12/20 カムニャくんの肖像
  http://xylocopal2.exblog.jp/115871/


Jupiter-8 50mm F2、現代的な写りはしませんが、良いレンズです。
基本設計が70年前のレンズですから残存収差は多目です。
ツァイスが偉大だったのは、こうした残存収差を不快な形で表さない技術を持っていたことでしょうか。
カリッとシャープでボケも美しく、コントラストの出るレンズは他にいくらでもあります。
少し雰囲気の違うレンズを使ってみたい、という向きには、このレンズ面白い選択だと思います。

残存収差の加減からか、見事にレトロな雰囲気の写真が撮れます。
レトロでありながら、なかなか繊細な線の細い写真が撮れます。
近接よりも、2mぐらい離れた場所から人物を撮るといいです。
髪の毛の1本1本が綺麗に分離したほんわり柔らかい写真が撮れます。
誰か、ポートレート撮らせてくれ~。^^
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by xylocopal2 | 2008-05-08 21:19 | Hardware
2008年 05月 06日 とってもアンダーパーフォレーションなZorki-4



旧ソ連製レンジファインダーカメラ、KMZ Zorki-4です。
そう、バルナックライカのパチモン。
Zorki-4あたりになると、独自進化した部分も多く、ソビエト化したバルナックライカと呼んだ方がいいかもしれません。
レンズは、ツァイス・ゾナーのパチモン、ユピテール50mm/F2。
ツァイス・ゾナーといっても戦前ゾナーのパチモンです。
ボディもレンズも1963年製のポンコツです。

一昨日のOFFで、"fineboy5さん""Leica IIIf"を撮っているうちに、まずいことになりました。
すっかり治っていたはずの中古カメラウィルス症候群がものの見事に再発してしまったのです。

 「バルナックライカも良いものだなぁ」
 「そういや、レンズ交換できるレンジファインダーカメラって持ってなかったなあ」
 「1台ぐらい持っていても怒られはしないよなぁ」
 「レンズはズミクロンとはいわないまでもズマリットぐらいは欲しいなぁ」

妄想はどんどんふくらみます。
完治と寛解は違う、という良い実例です。

しかし、バルナックとはいえ、一応「おライカ様」なので結構高い。
Leica IIIfは、安くなったとはいえ最低でも4~5万円はします。
レンズはズマリットでも2~3万円はします。

ここで、買うのを止めるのが正常な人間です。
物欲に負け、パチモンに走るのが廃人です。
私はパチモンでも一向かまわない、似たような姿をしていればOKと、あっさりZorki-4をポチりました。
オークションでレンズ付1万円ぽっきり。
高いのか安いのかよく分からない微妙な値段です。

そのゾルキ4が今朝到着したので、さっそくテスト撮影してきました。
私は、旧ソ連製、東独製のカメラには過去に何度も痛い目に遭っており、実は丸っきり信用していません。
なので、本番前に必ずテスト撮影をすることにしています。
シャッター速度がまともに出ていない、フォーカスが合わない、光線カブリが出る、フィルム給装がトラブる、こうしたあたりは実写してみないと分かりませんからね。
1960年代以降の日本製や西ドイツ製のカメラではこんなことをする必要はないですよ。

雨降りだったのでISO400をと思い、抽出の隅に転がっていたKodak Super Gold 400 24EXをカメラに詰めました。
使用期限は2003年となっていました。^^
でも無問題。
シャッタースピード、フォーカス、その他不具合のチェックなら、こんなフィルムでも充分役に立ちます。
近所でテスト撮影した後、パレットプラザの15分現像で上がってきたのが下のネガです。
なかなかまともに写っていました。




とりあえず、コマ送りは大丈夫。
重なったり、無駄に10mm空いたりしてはおらず、ほぼ均一といって良いレベルです。
世の中には、"こんな芸術的なコマ送り"を見せてくれるカメラもあるのです。

光線漏れも皆無です。
モルトなどといういかがわしいものに頼らず、工作精度で遮光を実現する時代のカメラですから、このあたりはしっかりしています。
拡大してみたところ、ピントもジャストフォーカスでした。
珍しいこともあるものだな~。

シャッタースピードは明らかに、1/30sec.と1/60sec.が遅いです。
他のコマに比べて濃いですから。
濃いということは、プリント時に明るく写る。
明るく写るということは、設定より長時間シャッターが開いている。
おそらく、1/30sec.は1/20sec.、1/60sec.は1/50sec.程度になっているのではないでしょうか。

とはいえ、1段もずれているわけではないですし、よく使う1/125sec.、1/250sec.、1/500sec.がばっちり安定しているので良しとします。
もっと恐ろしいシャッターと遭遇したことが過去に何回もあります。
ほとんど何も写っていない、スヌケに近いネガを見たときほど萎えることはありませんよ。
"蛇腹のピンホール"と並ぶ二大脱力現象です。


それにしても素晴らしいアンダーパーフォレーションです。アンダーパーフォレーションとは和製英語で、フレーム下端がパーフォレーション部分まで食い込んでしまう現象をいいます。

和製英語ができるぐらいですから、現象としてはポピュラーなもので、戦前のライカなどでよく見られたといいます。当時はパーフォレーションごとプリントするとクールだということで表現の一手段として人気があったそうです。そのため、アンダーパーフォレーションの出やすい個体のロットナンバーがカメラ雑誌などで話題となっていたとか。

ゾルキをはじめとする旧ソ連製のカメラもアンダーパーフォレーションが現れやすいことで知られています。もはや名物のようなものですね。そうした意味では、この個体は当たりなのかも。

アンダーパーフォレーション礼賛については、写真家・田中長徳氏が、"KCチョートクカメラ日記: ライカのアンダーパーフォレーション効果"で記されています。
「アンダーパーフォレーションとは、その場の光の記憶である。」
いいことを言うなあ。

実際には、画角下をギリギリに狙ったフレーミングが難しいので、あまりありがたがるわけにもいきません。
この個体では、天詰まり下空きのフレーミングを心がけないと、狙ったとおりのフレーミングにはならないでしょう。
そもそも、ブライトフレームなど存在しないZorki-4のアバウトなファインダーでは、狙って作れる芸当ではありません。

アンダーパーフォレーションが起こる原因は、パトローネの収まりが悪いから、ということになっています。
パトローネではなく、暗装用カートリッジを使えば、こうした現象はなくなるそうです。
Zorki-4には、パトローネ位置固定用ワッシャが巻き戻しノブ直下に付けられていますが、あまり効果はないようです。

ためしにパーフォレーションを活かしてスキャンしてみました。
フレーム下に並ぶ8つのパーフォレーション。
たしかに、なかなか渋いたたずまいではあります。



KMZ Zorki-4, KMZ Jupiter-8 50mm F2, Kodak Super Gold 400, EPSON GT-X750


写真の色がおかしいのは、雨降りのためもありますが、使用期限2003年のKodak Super Gold 400によるところの方が大きいです。
カラーバランスがおかしくなっているので、レタッチで復元するのもなかなか困難です。
このパチモンライカとパチモンゾナー、いずれゆっくりとレポートを書く予定です。
お楽しみに。^^
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by xylocopal2 | 2008-05-06 00:15 | Hardware
2008年 05月 02日 ストロボとフォーカルプレーンシャッターのビミョーな関係


まぶしそうに外を眺めるノリマキさん。
太陽の光がさんさんと降り注ぐ窓際での撮影です。
生体露出計である猫の眼が針のように細くなっています。

強い外光が入る場所での室内写真は、ともすればシャドウが真っ黒に潰れ、ハイコントラストな写真になりがちです。
そうしたときに、ストロボ光を補助光としてシャドウを起こすことにより、より柔らかな、見た目に近い自然なライティングにすることができます。
こうした明るい場所での補助光としてのストロボライティングをデイライトシンクロといいます。
直接光の場合もバウンス光の場合もあります。

デイライトシンクロの場合、地明かり(アベイラブルライト/環境光)が明るすぎるため、オート調光よりマニュアル発光の方が確実です。
オート発光させると、シャドウが起きていなくても露出OKとカメラが判断してしまい、補助光効果がうまくでないときがあるのです。

デイライトシンクロにより、どの程度シャドウを起こすことができるのか、ストロボをマニュアル発光させて調べてみました。
使用したストロボは、いつもの"SUNPAK PZ42X"
天井バウンスで使用しています。


補助光なしの写真。
背景の日陰部分やシャドウが黒く潰れており、もう少しコントラストを柔らかくしたいところです。

ストロボバウンス補助光ありの写真。
ストロボ出力は、1/1。
つまりフル発光です。
シャドウは明るくなっていますが、少々効き過ぎの感があります。

ストロボ出力1/2。
これぐらいのシャドウが雰囲気としては好みです。

ストロボ出力1/4発光。
補助光なしとあまり変わりません。


デイライトシンクロ時の露出は、AEであれマニュアルであれ原則アベイラブルライト、つまりストロボなしの環境光の明るさに合わせます。
露出が変わるほどストロボを当てると、いかにも当てました、といった感じのライティングとなり、あまり品がよろしくありません。
したがって、晴天の日向ISO100であれば、原則LV14の組合せで撮れば良いことになります。
ISO100、LV14とは下記のような組合せによる露出です。

 F16 + 1/60sec.
 F11 + 1/125sec.
 F8 + 1/250sec.
 F5.6 + 1/500sec.
 F4 + 1/1000sec.
 F2.8 + 1/2000sec.
 F2 + 1/4000sec.
 F1.4 + 1/8000sec.

ここで悩ましい問題が発生します。
デイライトシンクロの場合、ストロボの種類によっては撮影できない組合せができてしまうのです。

露出を規制するのは、カメラの最高ストロボ同調速度です。
最高ストロボ同調速度とは、最高シンクロ速度とも、X接点シャッタースピードなどとも呼ばれる、ストロボ同調可能な一番速いシャッタースピードのことをさします。
古い一眼レフの場合で1/60sec.~1/125sec.あたり、現代のデジタル一眼レフの場合は1/180sec.~1/500sec.あたりです。

私が使っているデジタル一眼レフ、Canon EOS30Dの場合、最高ストロボ同調速度は1/250sec.です。
これより速いシャッタースピード、1/500sec.などではストロボが同調しません。
そのため、ストロボを装着すると、1/250sec.以上のシャッタースピードが選択不可となります。
仮にスタート時点でシンクロしたとしても、半分真っ暗の写真になったり、縞模様が写った写真になったりします。

したがって、さんさんと光が差し込む窓辺、つまりLV14の明るさでは、F8以下に絞りを開くことができません。
F5.6、F4、F2.8、F2などと絞りを開いてボケを活かした写真を撮ろうとしても、最高シンクロ速度に縛られ撮れないことになります。
これは、フォーカルプレーンシャッターを使ったカメラでは、構造上どうしても避けられない問題です。

フォーカルプレーンシャッターとは、焦点面に近接した場所で開閉するシャッターのことをいいます。
フィルムやCCD/CMOSなど撮像面の直前に位置し、シャッター幕が遮光幕を兼用できるため、レンズを外しても感光することがありません。
レンズ交換式カメラでは便利な方式です。
そのため、レンズ交換可能な一眼レフやレンジファインダーカメラでは、フォーカルプレーンシャッターが使われることが多くなっています。

銀塩カメラ時代は、裏蓋を開ければ直接フォーカルプレーンシャッターを観察することができたため、フォーカルプレーンシャッターの動作を理解することは比較的簡単でした。
しかし、デジタル一眼レフの場合、ホコリ混入の問題などからシャッター幕の動作を目視することは事実上難しく、フォーカルプレーンシャッターの仕組みを知らないまま使っているユーザが増えてきました。

フォーカルプレーンシャッターの動作原理など知らなくても、写真を撮る上では何も不都合はありません。
高速移動する列車などを低速シャッターで撮った場合に、被写体の形が歪んで写ることがありますが、そうした時に故障ではないことが分かる程度でしょうか。
しかし、ストロボを活用し始めると、フォーカルプレーンシャッターの原理を知っていた方が何かと便利になります。


現在主流の縦走りメタルフォーカルプレーンシャッターです。デジタル一眼レフなどで使われているのはこれです。金属薄膜で作られた鎧戸のようなシャッター幕が上下に走行し、1/125sec.などの短時間だけ光を通すようになっています。

かつては主流であった横走り布幕フォーカルプレーンシャッターです。ゴム引き布製シャッター幕が左右に走行し、瞬間的に光を通すようになっています。

動作原理は、縦走りメタルフォーカルプレーンシャッターでも横走り布幕フォーカルプレーンシャッターでもほとんど変わりません。ただ、シャッター幕の速度を上げるため構造的に有利という理由から、現在は縦走りメタルフォーカルプレーンシャッターが主流となっています。フォーカルプレーンシャッターの歴史は幕速UPの歴史といえます。

以下、フォーカルプレーンシャッターの動作原理を見ていくことにします。下図は横走りフォーカルプレーンシャッターの模式図ですが、90度回転させれば、縦走りフォーカルプレーンシャッターも同じになります。

フィルムを巻き上げると、つまりシャッターチャージを行うと、先幕がフィルムゲートを覆い、フィルムやイメージセンサーを遮光する形になってスタンバイします。先幕とは先に走行開始するシャッター幕のことです。フォーカルプレーンシャッターは先幕/後幕の2枚のシャッター幕でできています。


シャッターレリーズボタンを押すと、まず先幕が走行を開始します。


先幕が走行完了し、フィルムゲートが全開になった後に後幕が走行を開始します。


やがて後幕が走行を完了し、フィルムゲートを遮光して一連のシャッター動作を終了します。フォーカルプレーンシャッターの1/30sec.、1/60sec.といったあたりの比較的遅い速度はこの動作により、露光を行います。

しかし、1/1000sec.、1/2000sec.などといった高速シャッターでは、この一連の動作が完了できなくなります。フィルムゲートを全開にする時間的余裕がなくなるわけですね。そこで、フォーカルプレーンシャッターの高速動作は上記とは異なった方法で行うことになります。

フォーカルプレーンシャッターの高速動作は、先幕が走行完了する前に後幕がスタートし、スリットを作りながら走行するという方法で実現させています。

シャッター速度が高速になればなるほど、スリットの幅を狭くしていきます。左図の上が1/1000sec.だとすると、下は1/2000sec.という具合です。この動作ではシャッターが全開することはありません。

こうしたフォーカルプレーンシャッターの動作の仕組が何故ストロボ使用を制限するのかについて、以下に説明します。


ストロボ光は、先幕が走行完了し、シャッターが全開になった時点で発光します。そして、後幕がスタートする前に発光を完了します。
下図は通常発光(先幕発光)の場合の模式図です。
後幕発光というモードもありますが、話がややこしくなるだけなので今回は省略します。



ストロボ発光時間は1/500sec.~1/30000sec.といった非常に短い時間ですが、必ずシャッターが全開になっている必要があります。
シャッターを全開にできる最も速いシャッタースピードのことを最高同調速度、X接点速度と呼ぶのです。
シャッターがスリットになっている状態では、スリットの部分だけしか光が当たらず、露光部分が縞模様を描いたり半分しか写らなかったりします。
ストロボが発光を終えたのに、スリットが走行を続けている状況を考えてみてください。
ストロボ発光中の部分は光が当たりますが、ストロボが発光を終えてからの部分には光が当たりません。
そのため、均一な露光とならず縞模様が写ったり部分的に真っ暗になったりしてしまうのです。

これを避けるために、FP発光、ハイスピードシンクロなどと呼ばれる高速シャッターモードを備えているストロボがあります。



FP発光とは、定常光と同じように、シャッターが開いている間中、つまりスリットが移動している間中ストロボを光らせておく発光方式です。
定常光とは、いわゆる普通の光、ストロボ光のような瞬間的な光ではない、光りっぱなしの光のことをいいます。
FP発光では、シャッターが開き始めてから開き終わるまで均一な光量でストロボを発光させるため、スリットによる不均一な露光が避けられます。

パルス光しか出ないはずのストロボを光りっぱなしにできるのか?という点ですが、非常に速い周期で明滅を繰り返すことで擬似的定常光を実現させています。
その周期は50khz程度、1秒間に5万回の明滅を繰り返すわけです。

FP発光の名前の由来は、フォーカルプレーン発光から来ています。
昔よく使われた閃光電球の中にも長時間発光タイプのFP級というものがありました。
FP級の発光時間は1/30sec.程度と言われています。

FP発光は高速シャッターが切れるという点で便利なのですが、欠点もあります。
狭いスリットからの露光になるため、効率が落ち、GN(ガイドナンバー=ストロボ出力)が実質目減りしてしまうのです。
1/4000sec.などのシャッタースピードの場合、スリットの幅は爪楊枝の先ほどしかないといいます。
直接光でもGNが下がり効果が少なくなることがあるほどですから、パワーロスの大きいバウンス発光では、FP発光は通常発光に比べ光量的には不利になります。
FP発光といえど、万能ではないのです。

FP発光可能なストロボはなかなか高価です。
私が使っている"SUNPAK PZ42X"はコストパフォーマンス抜群のクリップオンストロボですが、悲しいことにFP発光はできません。
こうした安価なストロボでは、太陽光が降り注ぐ窓辺で、絞りを開いたデイライトシンクロは不可能なのか?ということですが、まったく不可能なわけでもありません。
NDフィルターを使う方法があります。

NDフィルターというのは、色に影響を与えないニュートラルグレーの減光用フィルターです。カメラ用サングラスと考えればOKです。NDフィルターには、ニュートラルグレーの濃度により、いくつかの種類のものがあります。

 ND2: 1段減光用
 ND4: 2段減光用
 ND8: 3段減光用

左の写真は2段減光用のND4フィルターです。これで減光することにより、本来はF4+1/1000sec.の明るさの場所でも、F4+1/250sec.にシャッター速度を下げることができます。ND8フィルターを使えば、F2.8+1/250sec.でもいけます。1/250sec.でシャッターが切れるということは、デイライトシンクロ可能ということですね。


上のギターを弾く猫の人形はNDフィルター法で撮ったものです。
撮影パラメータは、すべて下記のとおり同一です。

 Canon EOS 30D
 Tamron SP AF28-75mm F2.8 XR Di + ND4 Filter
 SUNPAK PZ42X
  ISO100、F4.5、1/250sec.、WB:5200K

FP発光ストロボを使わず、NDフィルターを利用することでデイライトシンクロ時に絞りを開けるという方法は、いかにも泥臭いです。
泥臭いですが、実用性は充分あります。
FP発光可能ストロボが高くて買えないという方にはお勧めの方法です。
直径67mmのND4フィルターなら2000~3000円で買えますから、メーカー純正の高価なストロボを買うよりはるかに安上がりです。

以下はオマケ。
ノリマキさんのデイライトシンクロ写真です。
猫好きの方、お楽しみください。^^







Canon EOS 30D
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by xylocopal2 | 2008-05-02 18:54 | Hardware
2008年 04月 23日 Nanao FlexScan L565 修理完了


修理に出してあった、Nanao FlexScan L565が戻ってきました。
Xylocopal's Photolog 2007/03/27 7年目のNanao FlexScan L565に書いたロートル液晶ディスプレイです。
修理に出したといっても、写らなくなった、色がおかしくなったというわけではありません。
FlexScan L565/567に使われている日立製S-IPS液晶パネルの特定ロットに欠陥があり、それを治すために修理に出していたのです。


その欠陥とは、ディスプレイ左上隅に現れる黒ずみです。この現象、累積使用時間が1000時間を超えたあたりから目につくようになるといわれています。私のL565は使用時間1万時間を超えていましたから、当然その黒ずみは現れていました。

この欠陥は、FlexScan L565/567が現役当時からネット上で話題となっており、私もよく知っていました。とはいえ、ディスプレイの左上隅だけのことですし、特に進行する様子もなかったので、あまり気にせず放置していました。

この現象が、ナナオの無償修理対象になっていることを知ったのは最近のことです。前回L565のことを書いたエントリに、パタパタさんがコメントで教えてくれたのです。

もし症状が現れていれば、保証期間にかかわらず液晶パネル交換をしてくれること。液晶パネル交換と同時にバックライトも交換になること。修理期間中には代替機を貸与してくれること。送料を含め一切無料であること。

調べてみると、ナナオは公式にリコール表明しているわけではないですが、ネット上では周知の事実のようでした。液晶パネルとバックライトを交換するということは、事実上新品になるということです。これは美味しい!ということで、L565をナナオに修理に出したのでした。


そして、修理完了したL565が送られてきたのが今日のこと。
6500Kで使っていますが、若干色温度が上がり青っぽくなったような気がします。
代替機でも同じことを感じました。
修理に出す前のディスプレイ、1万時間も使ったため黄ばんでいたのかもしれません。
もちろん、左上隅の黒ずみは綺麗に治っていました。
常時点灯/消灯ドットもありません。
修理報告書にはこう記されていました。
「長時間の動作により、液晶パネル内部に微量に含まれている不純物が局所的に集中することで、液晶駆動に必要な電荷が充分に保持されず、その部分の輝度が低下することにより発生。
不純物除去改善を行った液晶パネルと交換した」
リコール対応とはいえ、ナナオのサポートは優秀です。
6年も使ったディスプレイを無償修理してくれるとは思いませんでした。
保証期間は5年ですから、1年超えていますし、そもそも保証書を同梱して送っていません。
ナナオ教信者が簡単には宗旨替えをしないのは、こうしたサポート体制によるところも大きいのではないかと思います。

それにしても、新しいディスプレイはいいものです。
NVIDIA8600GT付属の簡易キャリブレーションツールで、目視キャリブレーションをとってみましたが、まずまず文句のない描写です。
下の2つのグレースケールチャート、いずれも気持ちの良い再現です。
RGB:0,0,0の黒から255,255,255の白まで実になだらかな階調再現です。
修理前には怪しくなっていたシャドウの階調もしっかりと分離しています。





バックライトも交換され、新品のように明るいため、輝度を50%に下げて使っています。
累積使用時間はリセットされていませんでした。
10380時間から再カウントです。
UXGA(1600×1200 pixels)のディスプレイに換えたいと思っていましたが、ここまで調子の良いディスプレイを入手してしまうと、しばらくはL565で行くことになりそうです。
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by xylocopal2 | 2008-04-23 18:51 | Hardware


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