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2008年 05月 06日 とってもアンダーパーフォレーションなZorki-4



旧ソ連製レンジファインダーカメラ、KMZ Zorki-4です。
そう、バルナックライカのパチモン。
Zorki-4あたりになると、独自進化した部分も多く、ソビエト化したバルナックライカと呼んだ方がいいかもしれません。
レンズは、ツァイス・ゾナーのパチモン、ユピテール50mm/F2。
ツァイス・ゾナーといっても戦前ゾナーのパチモンです。
ボディもレンズも1963年製のポンコツです。

一昨日のOFFで、"fineboy5さん""Leica IIIf"を撮っているうちに、まずいことになりました。
すっかり治っていたはずの中古カメラウィルス症候群がものの見事に再発してしまったのです。

 「バルナックライカも良いものだなぁ」
 「そういや、レンズ交換できるレンジファインダーカメラって持ってなかったなあ」
 「1台ぐらい持っていても怒られはしないよなぁ」
 「レンズはズミクロンとはいわないまでもズマリットぐらいは欲しいなぁ」

妄想はどんどんふくらみます。
完治と寛解は違う、という良い実例です。

しかし、バルナックとはいえ、一応「おライカ様」なので結構高い。
Leica IIIfは、安くなったとはいえ最低でも4~5万円はします。
レンズはズマリットでも2~3万円はします。

ここで、買うのを止めるのが正常な人間です。
物欲に負け、パチモンに走るのが廃人です。
私はパチモンでも一向かまわない、似たような姿をしていればOKと、あっさりZorki-4をポチりました。
オークションでレンズ付1万円ぽっきり。
高いのか安いのかよく分からない微妙な値段です。

そのゾルキ4が今朝到着したので、さっそくテスト撮影してきました。
私は、旧ソ連製、東独製のカメラには過去に何度も痛い目に遭っており、実は丸っきり信用していません。
なので、本番前に必ずテスト撮影をすることにしています。
シャッター速度がまともに出ていない、フォーカスが合わない、光線カブリが出る、フィルム給装がトラブる、こうしたあたりは実写してみないと分かりませんからね。
1960年代以降の日本製や西ドイツ製のカメラではこんなことをする必要はないですよ。

雨降りだったのでISO400をと思い、抽出の隅に転がっていたKodak Super Gold 400 24EXをカメラに詰めました。
使用期限は2003年となっていました。^^
でも無問題。
シャッタースピード、フォーカス、その他不具合のチェックなら、こんなフィルムでも充分役に立ちます。
近所でテスト撮影した後、パレットプラザの15分現像で上がってきたのが下のネガです。
なかなかまともに写っていました。




とりあえず、コマ送りは大丈夫。
重なったり、無駄に10mm空いたりしてはおらず、ほぼ均一といって良いレベルです。
世の中には、"こんな芸術的なコマ送り"を見せてくれるカメラもあるのです。

光線漏れも皆無です。
モルトなどといういかがわしいものに頼らず、工作精度で遮光を実現する時代のカメラですから、このあたりはしっかりしています。
拡大してみたところ、ピントもジャストフォーカスでした。
珍しいこともあるものだな~。

シャッタースピードは明らかに、1/30sec.と1/60sec.が遅いです。
他のコマに比べて濃いですから。
濃いということは、プリント時に明るく写る。
明るく写るということは、設定より長時間シャッターが開いている。
おそらく、1/30sec.は1/20sec.、1/60sec.は1/50sec.程度になっているのではないでしょうか。

とはいえ、1段もずれているわけではないですし、よく使う1/125sec.、1/250sec.、1/500sec.がばっちり安定しているので良しとします。
もっと恐ろしいシャッターと遭遇したことが過去に何回もあります。
ほとんど何も写っていない、スヌケに近いネガを見たときほど萎えることはありませんよ。
"蛇腹のピンホール"と並ぶ二大脱力現象です。


それにしても素晴らしいアンダーパーフォレーションです。アンダーパーフォレーションとは和製英語で、フレーム下端がパーフォレーション部分まで食い込んでしまう現象をいいます。

和製英語ができるぐらいですから、現象としてはポピュラーなもので、戦前のライカなどでよく見られたといいます。当時はパーフォレーションごとプリントするとクールだということで表現の一手段として人気があったそうです。そのため、アンダーパーフォレーションの出やすい個体のロットナンバーがカメラ雑誌などで話題となっていたとか。

ゾルキをはじめとする旧ソ連製のカメラもアンダーパーフォレーションが現れやすいことで知られています。もはや名物のようなものですね。そうした意味では、この個体は当たりなのかも。

アンダーパーフォレーション礼賛については、写真家・田中長徳氏が、"KCチョートクカメラ日記: ライカのアンダーパーフォレーション効果"で記されています。
「アンダーパーフォレーションとは、その場の光の記憶である。」
いいことを言うなあ。

実際には、画角下をギリギリに狙ったフレーミングが難しいので、あまりありがたがるわけにもいきません。
この個体では、天詰まり下空きのフレーミングを心がけないと、狙ったとおりのフレーミングにはならないでしょう。
そもそも、ブライトフレームなど存在しないZorki-4のアバウトなファインダーでは、狙って作れる芸当ではありません。

アンダーパーフォレーションが起こる原因は、パトローネの収まりが悪いから、ということになっています。
パトローネではなく、暗装用カートリッジを使えば、こうした現象はなくなるそうです。
Zorki-4には、パトローネ位置固定用ワッシャが巻き戻しノブ直下に付けられていますが、あまり効果はないようです。

ためしにパーフォレーションを活かしてスキャンしてみました。
フレーム下に並ぶ8つのパーフォレーション。
たしかに、なかなか渋いたたずまいではあります。



KMZ Zorki-4, KMZ Jupiter-8 50mm F2, Kodak Super Gold 400, EPSON GT-X750


写真の色がおかしいのは、雨降りのためもありますが、使用期限2003年のKodak Super Gold 400によるところの方が大きいです。
カラーバランスがおかしくなっているので、レタッチで復元するのもなかなか困難です。
このパチモンライカとパチモンゾナー、いずれゆっくりとレポートを書く予定です。
お楽しみに。^^
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by xylocopal2 | 2008-05-06 00:15 | Hardware
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