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2008年 03月 18日 美味!タイのビーフン・クイティオ




名古屋市中区千代田3丁目 "タイ料理 サワデーすみ芳"にて
 Canon EOS 30D
 Tamron SP AF17-50mm F2.8 XR DiII
 Adobe Camera Raw 4.4


名古屋・鶴舞のタイ料理店、"サワデーすみ芳"のクイティオ・トムヤム@850円です。
クイティオ・トムヤムとは、早い話が海老ダシ濃厚なトムヤムクンスープで作った汁ビーフン。
ココナッツミルクがたっぷり入った、辛くて酸っぱくて甘い典型的なタイの味でしょうか。
コクのある味わいがとても美味しいです。

辛いものに目がない私にとって、タイ料理はもちろん好物です。
タイ料理の中でも特に好きなのがクイティオと呼ばれる麺料理。
クイティオとは麺類の総称ですが、米を原料とするビーフン類を指すことが多いようです。

クイティオは太さによって何種類もあります。
きしめんのような幅広のセンヤーイ。
幅3mmほどのセンレク。上のクイティオ・トムヤムに使われているものです。
そして、春雨のように細いセンミー。日本でビーフンといえばこれですね。

中国や香港、台湾、東南アジアを旅してみると、ビーフン食というものが日本に比べると桁違いに優勢であることが分かります。
ラーメンを筆頭とする小麦粉食というのは中国でも北京など華北が中心で、華南あたりはだいぶ様相が違うのですね。
華南~東南アジアあたりでは、米食文化圏のため、麺もビーフン中心になるようです。

ラーメンに比べると日本ではビーフンの人気はイマイチです。
歯ごたえ喉ごし尊重の日本人の食感にビーフンが合わない、ということなんでしょうね。
一般的な細いビーフンを炒めるのであれば、そこそこ歯ごたえもありますが、ボイルしたビーフン、それも幅広になればなるほどビーフンは柔らかくなっていきます。
幅3mmのセンレクでさえ、食感としてはかなり頼りなく、まるでワンタンを食べているようです。
この柔らかい食感が美味しいと思えるようになると、立派なビーフン食いです。
ビーフン、美味しいものですよ。特に汁ビーフンは。

私がビーフン食いになったきっかけは、30年近く前の新入社員時代のことでした。
会社の前には台湾出身の夫婦が経営する台湾料理店がありました。
その店、焼ビーフンはメニューに載っているのに、汁ビーフンは裏メニューとなっていました。
頼めば作ってくれるけれど、オープンにしていないメニューだったのですね。

あるとき、先輩が「これ裏メニューだけど美味いぞ、食え食え」と勧めてくれたのが汁ビーフンでした。
スープは透明なラーメンスープではなく、雑炊用の白濁スープ。
鶏ガラダシに椎茸が入ったコクのあるものでした。
それが、柔らかいビーフンの食感にマッチして非常に美味しい。
一発ではまりました。ビーフンってこんなに美味しいのかと。
以来、その店に行くと必ず汁ビーフンを頼むようになり、見事ビーフン食いになった次第です。


こちらは、クイティオ・ナーム@750円。
鶏ガラダシの効いたシンプルな塩味クイティオです。具材は豚肉、ルクチンと呼ばれるつみれ、大量のモヤシ、パクチーと呼ばれる香葉、砕いたピーナツなど。クイティオ・トムヤムを豪華版とするなら、こちらはスタンダード版です。

「ナーム」とは「汁有り」のこと。クイティオナームとは「かけそば」のような意味です。これに対して、「汁なし」の場合は「クイティオ・ヘン」といいます。炒めたものではなく、冷やし中華のように少量のタレで和えたクイティオです。

クイティオナームはそのままだと、ベトナムのフォーに似た優しい味のあっさり麺ですが、様々な調味料を添加することで、強力エスニック料理に変身します。これは美味いですよ。


調味料一式です。
左前から反時計回りに、赤唐辛子、砂糖、ナムプラー、酢となっています。これらの他、粉ピーナツ、青唐辛子酢漬などを供する店もあります。タイという国は、味の個人主義を非常に大切にするお国柄と見受けられます。

タイ料理の通であれば、砂糖も酢も大量に投入する、というのが正しい姿勢らしいのですが、私はおとなしく、大量の赤唐辛子と大量のナムプラーだけにしています。

ナムプラーというのは魚を発酵させて作った調味料、魚醤のことです。ベトナムのニョクマム、秋田県のしょっつるなどの同類です。淡褐色の液体で、見た目、味とも関西の薄口醤油に似ています。もっとも似ているのは、"超弩級らーめん天下一品のタレ"です。複雑に絡み合ったアミノ酸が微妙な旨味をかもし出し、慣れるとクセになる味です。これが入らないとタイ料理の味になりません。

この調味料セットは、クイティオナーム付属のものですが、他の料理、クイティオトムヤムなどの場合でも頼めば出てきます。もちろん、私はナムプラーと唐辛子をドーピングするために頼みます。


もちろん、中華麺もあります。
これは、中華麺で作った焼きそば、バミー・キーマウ@850円。ピリ辛エスニック焼きそばです。マナオと呼ばれるライムの香りが食欲をそそる一品です。

「バミー」とは中華麺のこと。バミーを使った汁そば、つまりタイ式ラーメンは「バミー・ナーム」といいます。同様に和えそばは「バミー・ヘン」となります。この命名則を覚えると、タイ料理店で何かと役に立ちます。


この店、タイ料理全般とても美味しいですが、クイティオなどの麺料理もとても美味です。
ただでさえリーズナブルな価格の上、ランチタイムに行くと、ドリンクサービス付で満足のひとときが過ごせます。
お勧め店です。

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 "サワデーすみ芳 鶴舞店"
  名古屋市中区千代田3-11-12 麦島第二ビル2F [地図]
  TEL:052-332-3639
  AM11:30~PM11:00 年中無休
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by xylocopal2 | 2008-03-18 20:30 | Favorites
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