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2007年 12月 25日 挙動不審猫










Canon EOS 30D
Tamron SP AF28-75mm F2.8 XR Di
SUNPAK PZ42X


ノリマキさん、2回目の発情期を迎えました。
落ち着きなく歩き回り、大声でアオアオやってます。
何も食べず、ゲッソリと痩せ、目だけキラキラさせてます。
何回もトイレに入ったり出たり、時には、2枚目の写真のように、台所の流しの中でオシッコしたりもします。
背中やお腹をなでてやると、ごろごろくぅくぅあふあふ御機嫌な声を上げ、転げ回ったあげく、求愛姿勢をとります。
頭を床にこすりつけ、腰を高く上げた交尾姿勢で、足を交互に踏み踏みして、早く上に乗ってくれ、というのです。
「盛りのついた雌猫」とはよくいったもので、もう挙動不審といったらありません。^^
前回掲載した動画ですが、再度載せておきます。

 "お腹をなでてもらって喜ぶノリマキさんの動画"
  http://www.xylocopal.com/movie/gao2.wmv

 "窓から大音声でオス猫を呼ぶノリマキさんの動画"
  http://www.xylocopal.com/movie/gao3.wmv


今回の発情、昨日今日あたりがピークでしょうか。
前回のピークが12/3でしたから、ちょうど3週間周期のようです。
正常期間が1週間、プレ発情期が1週間、本番発情期が1週間のサイクルですね。
通常、メス猫の発情周期は16日~36日といわれていますから、ノリマキの発情サイクルはまずまず平均的なところのようです。

それにしてもうるさいです。^^
朝は4時から、夜中の2時頃まで、休む間もなく大音響で「アオ~アオ~」とやるわけですから。
この声、うちから半径50mぐらいの地域に響き渡っており、近所のオス猫たちのリビドーに、おおいに火を付けているようです。
中には、うちに辿り着く前に車に跳ねられペシャンコになって死んだ気の毒なオスもいます。
「気の毒だから、あんまり呼ぶなよ」といっても、本人は頭がクルクルになっているので、今は何を言っても無駄のようです。

本来なら、避妊手術をするべき時期になったわけですが、まだできない事情があります。
実はノリマキさん、"猫コロナウイルス感染症(FCoV)"のキャリアなんです。
猫コロナウィルス自体は、ごく弱いウィルスで、ほかっておいても自己免疫力により治癒し、体外排出されてしまいます。
問題は、時としてコロナウィルスが"猫伝染性腹膜炎(FIP)"ウィルスに突然変異することがある点です。
猫伝染性腹膜炎(FIP)はワクチンで予防することができず、いったん発病すると非常に致死率が高い上、有効な治療法もまだ見つかっていないやっかいな病気です。

野良体験がある猫は、"猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)""猫白血病ウイルス感染症(FeLV)""猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ FIV)"などのウィルス性疾患に感染している場合が多く、ノリマキも保護したその日に血液検査をしています。
その結果、FVR、FeLV、FIVは陰性だったものの、FCoVは陽性でした。
コロナウィルスを持っているからといって、すぐにFIPが発症するわけではありませんし、多くの野良猫はコロナウィルスのキャリアです。
家猫でも多頭飼育の場合は、コロナウィルスのキャリアである場合が多いといいます。
しかし、ノリマキの場合、抗体価がけっこう高く、用心するに越したことはないということになり、定期的に抗体検査をすることになりました。
この抗体価はコロナウィルスの多寡を示すもので、FIPウィルスの数を示すものではないのですが、一応参考値にはなりますから。

7月以来、ノリマキのコロナウィルス抗体価は、800=>400=>200と順調に下がってきました。
正常値とされる100以下まであと少しです。
コロナウィルスがFIPウィルスに突然変異する要因はまだはっきりと分かっていませんが、免疫的なストレスによるものではないか?と考えられているようです。
そんなわけで、ノリマキにストレスを与えないようにする、というのが目下の懸案なのです。
だから、あちこちでオシッコをもらしても、ケージに押し込めるようなことはせず、後をついて歩き、様子を見張るだけにしています。
早い話が「お猫様」扱いしてるわけです。^^

もちろん、避妊手術のような外科手術は大きなストレスになります。
物理的侵襲という意味では当然ですが、動物にとっては全身麻酔自体がストレスになるのですね。
動物が麻酔から覚めるとき、頭は醒めているのに身体がうまく動かない、という時間が4~5時間ほど続きます。
人間であれば、麻酔によるものだと理解できますが、動物はそれを理解できません。
頭は覚醒しているのに身体が思うように動かないというのは、動物にとっては大変な恐怖で、ストレスとしては最大級のものらしいです。
そんなわけで、ノリマキさんの避妊手術は、コロナウィルスの抗体価が100を切るまでお預け、ということになっています。

"猫コロナウイルス感染症(FCoV)"、"猫伝染性腹膜炎(FIP)"に関するインターネット上のリソースはたくさんありますが、最も内容が新しく、信頼できるものとして、下記のウェブサイトをお勧めしておきます。

 "猫のウイルス病公式サイト FeLV,FIV&FIP Community Site"
   http://www.catvirus.jp/home/


"日本臨床獣医学フォーラム(JBVP)"代表を務める"石田卓夫先生"のウェブサイトです。
石田先生は、日本における猫のウィルス性疾患研究の第一人者です。
実は、石田先生とは少しですが接点がありました。

10年ほど前、石田先生が日本獣医畜産大学(現在の"日本獣医生命科学大学")で教鞭を執られていた頃、獣医畜産大学のウェブサイトには、ペットに関する"Q and A BBS"が設けられており、先生も回答者の一人として活躍されていました。
もちろん、無料相談であり、あくまでもボランティアとしての参加でした。
10年前の獣医畜産大学ウェブサイトというのは、UNIXに詳しい学生が作ったような素朴なサイトで、たぶんにインターネットの可能性をさぐるための実験的な試みであったのだろうと思います。

そのBBSで、我が家のニキさん、カムニャくんの健康問題について、石田先生に何回か答えていただきました。
その当時から、石田先生は著名な獣医師/研究者であったにもかかわらず、実に親切丁寧な回答をしてくれました。
BBSだけでは説明できないということで、何回か直接メールをいただいたこともあります。
広範な知識、豊富な経験、親切な人柄、獣医師として信頼に足る素晴らしい先生だなあと深く感動した覚えがあります。
同時に、この先生は本当に猫が好きなんだな、とも思いました。

石田先生にセカンドオピニオンをいただいたことは、先代猫たちの治療方針を考える上で大変役に立ちました。
まったくの偶然だったのですが、先代猫たちが通院していた名古屋・茶屋ヶ坂動物病院の"金本勇院長"は石田先生とは懇意の間柄で、当時ある新聞のペット相談コーナーを交代で執筆されていました。
金本院長に、石田先生からセカンドオピニオンをもらったと報告すると、「それは良かった、内科は石田先生の方が詳しい、私は外科が専門だから内科はよく分からないんだ」と頼りないことを言われました。^^
金本先生も、犬の心臓外科に関しては日本を代表する名医なんですけどね。

石田先生の人となり、これまで飼ってきた猫、獣医としてのアドバイスなどが下のリンクに記されています。
これ、なかなか面白いし、ためになりますから、猫好きの方は必見です。

 "ネコに選ばれた人たち3 - ねこのお医者さん・石田卓夫先生 - All About"
  http://allabout.co.jp/pet/cat/closeup/CU20051210A/

 "ねこのお医者さん・石田卓夫先生からのアドバイス All About"
  http://allabout.co.jp/pet/cat/closeup/CU20051220A/


石田卓夫先生の書かれた論文は、それこそ山のようにあるはずですが、一般向けの解説書も何冊も書かれています。
その中でもお勧めなのが、"講談社プラスアルファ文庫 ねこのお医者さん"です。

この本、猫の飼い主にとってはバイブルのような本です。
専門のウィルス性疾患はもとより、猫がかかる病気全般について網羅的詳細に記されています。
病気の解説以外にも、猫の食事について等、猫が健康で長生きできるための環境作りについての情報もたくさん記されています。
猫がこういう行動をしたときは怒っているとか喜んでいるなどのボディランゲージの解説も多く、猫とのコミュニケーションをはかる上で役立つ情報も多いです。
価格も630円と安いですし、どこでも売られていますから、健康な猫の飼い主でも読んでおいて損はないですよ。


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by xylocopal2 | 2007-12-25 19:32 | Cats
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