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2007年 03月 24日 オールドカメラの露出計チェック




製造後30年ほど経ったオールドカメラの露出計がどの程度アテになるのか調べてみました。
上はテスト用セットです。
中央右にあるのがセコニックの露出計、L-318です。
現在、入射光モードで計測中ですが、ISO100、1/30sec.で、F3.5という値を示しています。
この露出計は、F2.8の次はF4しか表示できず、中間絞りは扇形バーグラフで表示するようになっています。
したがって、この状態は、F2.8+半絞りと読むわけです。ということは、F3.5ですね。

左下にあるのが携帯用標準露出板。
いわゆる18%グレーという灰色が印刷されており、この部分を反射光式露出計で測光すると、入射光式露出計で測った値と等しくなることになっています。
A4判ぐらいの標準露出板があると良かったのですが、手元にはないのでフィルム箱を積んで代用しています。
この状態で、入射光モードで測った値と、反射光モードで測った値が一致するようになっています。

SEKONIC L-318はすでに製造中止になったポンコツですし、厳密な校正をしてあるわけではないので、この値が絶対に正しいという保証はありません。
とはいえ、うちにある露出計の中では一番まともそうなので、とりあえず基準としておきます。
上の写真からL-318を外した状態で、各カメラの内蔵露出計で測ってみました。
シャッタースピードを1/30sec.に設定し、どのF値で適正露出となったかを記しています。
測光モードは、EOSは中央重点平均測光、その他は中央重点測光/平均測光です。
レンズは、EOSがタムロン28-75mm/F2.8、M42がSMC Takumar 55mm/F1.8です。


at ISO100, 1/30sec.,
--------------------------------------------
 SEKONIC L-318: F3.5
 Canon EOS 30D: F3.5
 Canon EOS 100QD: F3.5
 Voigtländer Bessaflex TM: F3.5
 Revueflex SD1: F3.5
 CHINON CS-4: F2.8
 Praktica MTL5: F4.5
 Asahi Pentax SPII: F4.5
 FUJICA ST605II: F2.4
--------------------------------------------

意外に合っているとみるべきか、意外にずれているとみるべきか。
EOS30Dは、ばっちり合っているところをみると、実効感度はISO100あるようです。
EOS100QDは15年ほど前の機種ですが問題ありません。
つい先日まで現行機種だった、Bessaflex TMも手堅いですね。大丈夫です。
Revueflex SD1とCHINON CS-4は同一機種というべきモデルですが、半絞り違っています。
同一機種でも個体差はある、ということでしょうね。
プラクチカMTL5は1980年代のCdSメーターモデルですが、このまま撮ると1段ほどアンダーになります。
ペンタックスSPIIも同傾向です。
FUJICA ST605IIは明らかにオーバーです。
"Xylocopal's Photolog 2006/06/01 FUJIFILM FinePix F11 の白飛び対策"で記したFinePix F11と同傾向です。
偶然なのか、フジフィルムの傾向なのか、よく分かりません。

ネガ撮影であれば、問題になるほどずれたものはありませんが、対処方法を書いておきます。
ただし、個体差はありますから、自分で確認してから対策した方がいいです。
プラクチカMTL5とペンタックスSPIIはISO感度を低めに設定する、つまり、ISO100フィルムを使う際には、ISO64~80ぐらいに設定すると、だいたい正しい値になるようです。
FUJICA ST605IIは逆にISO感度を高めに振った方がいいです。
ISO100フィルムの場合は、ISO160~200ぐらいですね。

今回、調べたカメラのうち、CdSセルを測光素子に使っているのは、Praktica MTL5とPentax SPIIだけで、残りはすべてSPDです。
CdSセルは、ある程度劣化があるようです。
セレン光電池露出計を持つカメラも試してみたかったのですが、あいにく手元にありません。
そのうち、どこかで拾ってきたら試してみるつもりです。
by xylocopal2 | 2007-03-24 20:09 | Hardware
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