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2007年 02月 20日 50mmレンズ 近接描写F4勝負 Part.2
Xylocopal's Photolog : 50mmレンズ 近接描写F4勝負 Part.1の続きです。




続いて、右のカメラのシャッタースピードリング上部の等倍切り出し画像を比較してみます。
50mmといっても、微妙に画角が違いますし、55mmの場合はもっと違います。
右下部分を基準にして、720pixels×480pixelsに切り出してみました。
シャッタースピードリングの"250"にフォーカスを合わせていますが、微妙に前ピン、後ピンになっているのは前述のとおりです。
どうか、想像力をふくらませながら、ご覧になってください。


















このテストでは、偶然私の手元に集まった様々な程度のレンズを使っています。
ジャンク箱の中から発掘したものもありますし、ebay経由でドイツやオーストリアからやって来たものもあります。
中には、絞りの動きが渋いものや、真っ黄色に変色したものもあり、その程度は実に様々です。
そんなわけで、あまり公平なテストではないかもしれません。
結果を鵜呑みにしず、各自の判断を優先してください。
以下、講評です。


Canon EF 50mm F1.4 USM
とかく、甘い甘いといわれるEF50mm/F1.4ですが、F4あたりまで絞れば実にシャープです。
JPEGファイルサイズランキングでは堂々の1位。
このレンズを使ってホワイトバランスをとっているので、当然ながら、色はニュートラル。
コントラストもしっかりしており、黒から白までワイドレンジな階調感です。
近接撮影は不利か?と予想していましたが、全然問題ないですね。
現行純正レンズの面目を保っています。


SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG
被写体まで55cmという近接撮影では、このレンズがぶっちぎりの優秀さを見せるか?と予想していたのですが、どうもピリッとしません。
上の等倍画像を見ると、明らかな前ピンになっていることが分かります。
そのせいもありますが、本領発揮するのは、もっと近づいたときのような気がします。
コントラストは優秀、階調感もまずまず。
実写では何も不満がない良いレンズです。


CHINON AUTO CHINON 50mm F1.9
以前、お茶漬けの味、と書いたことがありますが、まさにそんな感じの結果でした。
特別シャープでもなければハイコントラストでもない平凡な描写。
でも、鼻に付くところがない、毎日使っても飽きない、そんな味わいの枯れたレンズです。
私は、このレンズ、けっこう好きです。


REVUE AUTO REVUENON 50mm F1.9
AUTO CHINONはわずかに黄変していますが、AUTO REVUENONはニュートラルな色を保っています。
描写、ヒストグラム、JPEGファイルサイズ、すべてがAUTO CHINONにそっくりです。
同じレンズなのだから、当たり前といえば当たり前ですが、ここまで同じだと笑えてきます。
違うのは鏡胴デザインだけ。
鮭茶漬けと梅茶漬けでしょうか。


Asahi Opt. Co., Super-Takumar 50mm F1.4 Model 1, 8el.
私的銘玉認定のレンズです。
40年前のレンズとは思えないナチュラルなカラーバランスです。
8枚玉スーパータクマーが珍重されるのは、この色味なのでしょう。
何しろ、7枚玉スーパータクマーは下に書いたとおりですから。
階調再現もなだらかで、立体感をうまく出しています。
シャドウの締まりが悪いですが、これはレタッチで簡単に治せますし、もともと、これぐらい眠いトーンの方が好きだというのもあり、減点対象ではありません。
解像感も定評どおりのスグレモノですね。
こうした美味しいレンズが転がっているので、ジャンク箱あさりはやめられません。


Asahi Opt. Co., Super-Takumar 50mm F1.4 Model 2, 7el.
解像感は8枚玉をしのぎます。
でも、ここまで黄色いと、ファインダーを覗いた瞬間に、イエローマジックオーケストラの「東風」が脳内を吹きわたります。
まさに、イエローマジック。
このレンズは、モノクロ専用と考えた方がいいかもしれません。
常時、イエローフィルター付のレンズです。
TRI-Xあたりを使って、粒子を荒らし、ハイコントラストで使うと良いかもしれません。


YASHICA AUTO YASHINON DX 50mm F1.7
シャドウの締まりがイマイチなレンズです。
完全に黒が浮いています。
さりとて、中間調が素晴らしいというわけでもありません。
しかし、カラーバランスはスーパークール、ウルトラクールというべき冷調さで、非常に個性的です。
このレンズを付けて、夜明けの都会を撮ると、しびれるほどかっこいい写真が撮れそうな気がします。


YASHICA AUTO YASHINON DS-M 50mm F1.4
トリウムレンズらしく、イエローマジックなレンズです。
とはいえ、7枚玉スーパータクマー50/1.4ほど濁った黄色ではないので、ウォームトーンを表現する目的では使えそうです。
解像感はビシッとしており、ボケも柔らかく美しいレンズです。
ローコントラストですが、T-MAX100あたりの超微粒子モノクロフィルムで使うと、良さそうなレンズです。


Voigtländer Color-Ultron 50mm F1.8
私的名玉認定レンズのナンバーワンです。
実写のインプレッションと差がありません。
解像感抜群で、フォーカシングが非常に楽です。
ピントのピークが切り立っている感じですね。
加えてコントラストも現代のレンズ並、階調再現もワイドレンジで、シャドウの締まりもいいです。
ボケはそれこそ「うるとろ~ん」と素晴らしく、もう何も言うことがありません。
カラーバランスもニュートラルで、ポジ撮影も問題ないでしょう。
地味な外観に似合わず高性能、羊の皮を被った狼でしょうか。
私的M42マウントベストレンズです。


Carl Zeiss Jena MC Pancolar 50mm F1.8
解像感は特に切れ込みがいいというほどではありませんが、ボケの美しいレンズです。
今回テストしたものの中では、一番柔らかなボケだと思います。
コントラストもこの時代のレンズとしては良いです。
黒の締まりもいいですね。
カラーバランスがわずかに黄色いですが、この程度なら私は無問題です。


Carl Zeiss Jena Tessar 50mm F2.8
解像感はイマイチ、階調再現はドンシャリ、今回テストした中では後ろから数えた方が早いレンズです。
チノン兄弟、ヤシノンDXと併せて四駄目レンズでしょうか。
でも、私的には、永遠の名玉認定レンズです。
縞々ゼブラに身を包んだテッサーでありさえすればいい、という恐ろしく偏った愛情で使い続けることでしょう。
EXA 1bに付けるレンズとしては、これほど似合うものはありません。


Pentacon auto 50mm F1.8
絞りの調子が悪かったらしく、これひとつだけ、ややオーバー気味でした。
とはいえ、悪いレンズではないです。
解像感、コントラスト、階調感、すべて標準以上だと思います。
このレンズの場合、近接時の樽型歪曲の方が問題が深刻です。
せっかく寄れるレンズなのに、直線を含んだ被写体の場合、使い方を制限されるのが残念です。


Asahi Opt. Co., SMC Takumar 55mm F1.8
すでに銘玉認定されたレンズです。
写真を見比べてみると、エレメント構成が違うのですが、テッサーに似ています。
ヒストグラムも同傾向。若干黒潰れ傾向があるようです。
また、わずかに色収差もあります。
とはいえ、このレンズはコストパフォーマンス抜群です。
3000円で買えるレンズで、こんなしっかりした描写をするものはありませんから。


FUJIFILM FUJINON 55mm F1.8
私的銘玉認定レンズです。
古いレンズなのに、実にナチュラルなカラーバランスです。
フィルムメーカーのレンズは発色がいいと言いますが、このレンズも発色がいいです。
解像感も充分で、このレンズもフォーカシングが極めて楽でした。
シャドウも潰れず、なかなか多階調です。
EBC FUJINONとどう違うのか、一度調べてみたいものです。


というわけで、50mmレンズ近接描写F4勝負の四天王は、EF50mm/F1.4 USM、Super-Takumar 50mm/F1.4 8el、Voigtländer Color-Ultron 50/F1.8、FUJINON 55mm/F1.8ということになりました。
この中からひとつだけ選べ、と言われれば、迷わずカラーウルトロンを選びます。
文句は色々あるでしょうが、あくまでも私的な、非常に情緒性を重視した、偏った選択であることを御理解ください。

なお、それぞれのレンズで撮影した原寸大写真は下記にあります。
ディティールまで、しっかりと見てみたい、という方は御利用ください。

 原寸大(3504×2336pixels)サンプル写真
  http://www.imagegateway.net/a?i=41wibZxnTo
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by xylocopal2 | 2007-02-20 00:23 | Hardware
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