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2006年 09月 29日 とってもアレゲな Super Takumar 50mm F1.4




昨日に続き、丸栄スカイル 中古カメラ・用品大バーゲンに行ってきました。
今日は行かないつもりだったのですが、ジャンクレンズたちの「救出してくれ~!」という声が聞こえたような気がして、ついフラフラと。^^
中古カメラウィルス感染症としては、かなり末期の症状です。

今日の救出物件は上のM42マウントレンズ。
旭光学製Super Takumar 50mm F1.4。
1960年代中頃、東京オリンピックの頃に作られたレンズです。
金属鏡胴がズッシリと重く、非常に作りがいいのがウリです。
ジャンク箱の中に3つほどありましたが、他の2つは絞りが動かなかったり、真っ黄色に焼けていたりしました。

真っ黄色になったレンズを見たとき、閃くものがありました。
そう、伝説の放射能レンズ、スーパータクマー50mm/F1.4です。
このレンズ、放射線を出すため、使用の際には被曝が避けられません。

なぜ、レンズが放射線を出すかというと、原料ガラスに放射性物質であるトリウムが混ぜられているためです。
トリウムはウラニウムの代わりに原子力発電所で燃やすことができるほどの物質ですが、光学ガラスに混ぜると、光学特性が飛躍的に向上するといわれ、かつては多くのレンズメーカーで添加剤として使われました。
実際、放射線を出すレンズというのは、まず間違いなく名玉レベルの描写をします。
そのため、真っ黄色の方を買おうかと思いましたが、何とか思いとどまり、あまり黄色くないものを買ってきました。2000円なり。

帰宅後、調べてみると、どうやらこれは放射能レンズとしては、かなり強烈な部類らしいということが分かりました。
下のウェブサイトでは、いくつかのレンズの放射線をガイガーカウンターで計測していますが、Super Takumar 50mm F1.4の線量はダントツでトップです。

 放射能レンズ
  http://homepage1.nifty.com/nekocame/camera/atomlens.htm

レンズ後面の実測値で、6~7μSv/h。
1時間あたり、6~7マイクロシーベルトの放射線を浴びる、ということです。
これは自然界から受けている放射線量の100倍以上の量です。

とはいえ、胸部X線撮影が100~300μSv/h、CTスキャン撮影が7000~20000μSv/h、原子力関連業務につく人が1年間にさらされてよい放射線の限度が50000μSv/hといいますから、それらに比べればはるかに低い線量です。
また、線源から離れると、線量は漸減し、10cmで0.250μSv/h、50cmで自然界レベルまで下がるといいます。

ファインダーを覗くだけで角膜が白濁したり、青白いチェレンコフ光が見えたりすることはなさそうですが、一応放射線源であることは認識しておいた方がいいと思います。
常に身体に密着させていると、癌や白血病になる可能性がありますし、このレンズをズボンのポケットに入れっぱなしにしておくと、子供ができなくなるかもしれません。

このレンズ、昨日救出したAuto Yashinon-DX 50mm F1.7に比べると、ガラスは綺麗でした。
キズは色々ありますが、大きなものはありません。
クモリはほとんどなく、カビは痕跡のみといったレベルです。

レンズの色ですが、白い紙の上に乗せても、それほど黄色くありません。
放射線焼けが少ないのであれば、名玉率も低いのでしょうか。
何だか嬉しいような悲しいような妙な気分です。
コーティングはアンバーというかゴールドというか、渋めかつ華麗な色です。
まだ、SMCコーティングされていない時代のレンズなので、単層か複層ぐらいのコーティングと思われます。
それにしては、ずいぶんと透明度が高い印象です。

機構的にはいたって頑丈。
自動絞り、マニュアル絞りとも、絞り羽根の動きは軽快です。
ヘリコイドは少々軽め。重めが好きな私としては、もう少しトルク感がほしいところです。





Canon EOS 30D / Asahi Opt. Co., Super Takumar 50mm F1.4
ISO200, Av -0.3EV, F4.0, 1/800sec., WB:Auto


丸栄からの帰途に撮った写真です。
シャープネス、ボケともに良いですね。
落ち着きのある安定した描写です。
ジャンクレンズにはまるで見えません。
日が当たっているせいもありますが、Auto Yashinon-DX 50mm F1.7よりは、現代的なコントラストです。





Canon EOS 30D / Asahi Opt. Co., Super Takumar 50mm F1.4
ISO200, Av, F4.0, 1/500sec., WB:Auto


うるさくならない背景ボケ、なかなかいいです。
こういう撮り方をすると、銀塩カメラかフルサイズイメージセンサーデジタル一眼レフで使いたくなります。
アンダー目で撮っているので、黄色がコクのある表現となっています。
もともと、放射能レンズはコクのある描写になることが多いらしいです。
私が持っている他の放射能レンズも、深みのある色再現が得意です。

色々と物議を醸す放射能レンズですが、私は使おうと思っています。
注意して使えば、被曝線量は低く押さえることができるし、毎日使うものでもないし、第一、私の人生は半分以上終わってますから。^^
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by xylocopal2 | 2006-09-29 23:13 | Hardware
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