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2006年 09月 20日 Hello Good-bye Voigtlander Bessaflex




先日、中古で入手した"Voigtländer Bessaflex TM Silver"です。
久しぶりに現行モデルの銀塩カメラを買ったぞ、と思っていたら、昨日こんなお知らせが。

 Bessaflex TM Black/Silver 生産終了のお知らせ
  http://www.cosina.co.jp/seihin/voigt/seizo-chushi.html

わはは、あっという間に、過去のモデルになってしまったよ。^^
私の手元に届いたのが、9月12日ですから、わずか一週間だけの現行モデルでした。
みゅ~、銀塩カメラってそんなに売れないのか。
Bessaflex TMは趣味のカメラだから、売れ行きなど関係ないのかと思っていましたが、そこは営利企業である以上、いかにコシナといえども厳しいものがあったようです。
Bessaflex TMを狙っている方、新品を買うなら早い方がいいですよ。
中古にしても、あまり生産数は多くないようです。

嘆いていても仕方がないので、インプレッションを書きます。
Bessaflex TMが発売されたのは、2003年6月。
最初はブラックモデルが、半年遅れて2003年12月にシルバーモデルが発売されました。
私が買ったのは、TOPCON RE SUPERをモチーフにデザインされたシルバーモデル。
TOPCON RE SUPERに似せてありますが、オリジナルの弁当箱サイズに比べると、かなり小柄なボディです。

基本仕様は、M42ネジ込みマウント、マニュアル露出、マニュアルフォーカスの銀塩一眼レフ。
バッテリーは露出計を動かすためだけに使う、フルメカニカルシャッターのカメラです。
バッテリーがなくても、バルブから1/2000sec.までシャッターが降ります。
露出勘のある人だったら、バッテリーなしで運用できます。


 Bessaflex TM Silver 仕様一覧
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  フォーマット: 135判 24×36mm
  マウント: M42 (プラクチカスクリューマウント)
  シャッター: 純機械式縦走りメタルフォーカルプレーン
  シャッタースピード: B, 1-1/2000sec.
  ファインダー: ペンタプリズム式アイレベル固定、スプリットマイクロプリズムフォーカシングスクリーン
  ファインダー視野率: 95%
  露出計: SPDセル TTL中央重点絞込測光、3LED定点合致方式
  測光レンジ: EV+1 - EV+19 at ISO100
  シンクロ速度: 1/125sec.
  バッテリー: LR44 or SR44×2
  外形寸法: 135.5×89×52.5mm
  重量: 520g
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Bessaflex TMの原型となったのは、1979年に発売されたKマウント一眼レフ、COSINA CT1
直接の祖先は、1983年発売のCOSINA CT1 SUPER。そして、1991年発売のCOSINA C1s
これら、コシナ製MF一眼レフは数多くのブランドでOEM生産され、訳が分からないほど多くの兄弟カメラがあります。
Nikon FM10RICOH XR-8OLYMPUS OM2000Canon T60Vivitar 2000Voigtländer VSL40/43‥‥etc.
これらは、すべてBessafex TMの兄弟、あるいは親戚、御先祖様です。
長野県中野市の名産物はリンゴが有名ですが、カメラもたくさん作られたんですね。

これらのカメラ、Kマウントが多いですが、Nikon Fマウント、OLYMPUS OMマウント、Canon FDマウント、M42など多岐にわたっています。もう何でもアリの状態です。
いずれもローコスト/ロースペックモデルで、プラスチックボディのカメラが多いですが、基本的なスペックは押さえてあり、枯れきった技術で作られているため、意外に頑丈です。
これから、銀塩一眼レフを学ぼうという人には、どのカメラも向いています。






数多くの兄弟カメラの中、最も外装を奢ったモデルがベッサフレックスです。
Bessaflex TMは、プラクチカMTL50のようなパチモン金属製カメラではなく、アルミダイキャストボディ&マグネシウムカバーのフルメタルカメラです。
用途から考えて、堅牢性を狙ったというよりは、愛玩性を狙ったというところだと思います。
愛玩性を狙ったのであれば、トップカバーは真鍮製にしてほしかったところです。
マグネシウムトップカバーというのは、塗装が剥げたとき、無光沢灰色の地金が出るため、黄色っぽい地金が現れる真鍮に比べると、情緒がまるでありません。

とはいえ、ベッサフレックスの質感はなかなかいいです。
「安っぽいボディ」などと評されることが多いですが、プラクチカMTL5/50のような大味でガサツなカメラに触れた後では、この上もなく高級なカメラに思えます。
ダイヤル、ノブ、レバーなどの操作はいずれも軽く、カッチリしています。
フィルム給装関係も良いレベルで、巻き上げは軽く、ガタツキなどはありません。
やはり、日本製のカメラはいいですね。競争力あります。
東独製、ロシア製、中国製のカメラなど足元にも及びません。






シャッターは、縦走りメタルフォーカルプレーン。
最近、私が手にしたMF一眼レフの中では最も静かです。
静かだけれど、メカニカルシャッターらしいしっかりとした手応えを感じます。
ベッサフレックスのシャッターは実に気持ちいいです。
フォーカスを合わせて、カション。
あまり気持ちがいいので、ついつい空シャッターばかり切っています。
耐用年数がどれぐらいあるのかは不明ですが、空シャッター切っているうちに寿命を迎えるかもしれません。^^
愛玩用カメラとしては実にツボを心得た作りです。






ベッサフレックスは絞り込み測光のカメラです。
露出を測るには、レンズマウント左側の測光スイッチを押し上げる必要があります。
このスイッチを押し上げると、絞りが絞られ、メーターに電源が入るようになっています。
この測光スイッチ、PENTAX SP/SPIIのものとよく似ています。
ロック機能付で操作感が重いのも同じ。
こんなところまで、Pentax SPを意識しなくてもいいのに。
私はロック機能不要なので、プラクチカMTL50のように押している間だけ絞り込まれるものの方が使いやすいです。
いちいちロックして測光していると、どうもテンポが悪くてイカンです。

この手の絞り込みスイッチで使いやすかったのは、Canon A-1でした。
ロックON/OFFを切り替えられるようになっており、ロック要/不要のどちらのユーザにも使いやすいものになっていました。
ベッサフレックスは、Canon A-1のような電子制御AEカメラではなく、フルマニュアルの絞り込み測光カメラなのですから、絞り込みレバーの使用頻度ははるかに高いです。
ロックOF/OFF切換ぐらいの配慮は欲しかったと思います。

とはいえ、測光スイッチ以外には特に不満もありません。
1980年代風の当たり前の機能を持った当たり前のカメラです。
当たり前ではあるけれど、安心して使えるのはいいです。
プラクチカMTL50のように、今回はちゃんとシャッター切れるだろうか?などと心配しなくていいのは本当にありがたいです。
ジャンクなカメラばかり使っていると、当たり前に動く普通のカメラが偉大に見えてきます。^^
ベッサフレックス、けっこう長く使うような気がします。
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by xylocopal2 | 2006-09-20 21:39 | Hardware
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