人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Copyright © 2004-2010 Xylocopal All Rights Reserved
Top
2006年 06月 24日 King of Cherry



Canon EOS 30D / Tamron SP AF90mm F2.8 Di Macro
ISO100, Av-0.3EV, F5.6, 1/5sec., WB:Manual






Canon EOS 30D / Tamron SP AF90mm F2.8 Di Macro
ISO100, Av -0.7EV, F8.0, 1/2sec., WB:Manual


山形県寒河江市より、サクランボの王様「佐藤錦」が届きました。
佐藤錦といえば、コメでいえばササニシキ、コシヒカリに相当するブランドチェリーです。
私はブランド信仰はあまりないのですが、これはたしかに美味いです。

果物は甘いだけじゃ駄目、適度な酸味があってこそナンボのもの、というのが持論なのですが、佐藤錦の甘味と酸味のバランスは素晴らしいです。
充分甘いんですが、その甘さを引き立てるようなピリッとした酸味が効いており、みずみずしい果肉とあいまって、たまらなく美味しいです。
5~6年前から、毎年この季節に送ってもらうのですが、六月の楽しみのひとつになりました。

今日のNHKのニュースを見ていたら、佐藤錦の品評会というのをやっていました。
高価なものは1kgあたり15000円で取引されるそうです。
もちろん、そんな高いものは買えません。
500gぐらいのパックで3000円程度のものを頼んでいます。
これで充分美味いです。
楽天市場あたりでも簡単に入手できます。
お勧めですよ。たかがサクランボという考え方が変わること請け合いです。^^





これが、佐藤錦撮影の現場です。
私の部屋のPCとディスプレイの間にライトボックスを置いています。
ライトボックスの下にはスキャナがあります。
お手軽ミニスタジオですね。
カメラとPCはUSBケーブルで結び、PCのHDDにダイレクト記録しています。
"EOS Utility"を使っていますが、すぐに結果をみることができ、とても便利です。
おかげで、上のサクランボの写真、ノーレタッチですよ。

ライトボックスの威力は充分知っていたのですが、結構高価で買うには至りませんでした。
このタイプのものだと、ケンコー製で1万円ほどします。
ところが、今年の春あたりから、一挙に値下がりしました。
私が買ったのは、LOAS DCA-070 というもので、3255円(税込送料込)でした。
これは安いと思って、先月入手しました。

ブツ撮りの場合は、いかに面光源を得るかがキーポイントになります。
ライトをディフューズせずに、そのまま当てると、点として写り込み、非常に具合が悪いのです。
そのため、ライトの前にパラフィン紙を何枚か重ねて光を拡散するという方法が昔から行われてきました。
商業写真のプロが三畳ほどもある巨大なディフューズボックスを使うのは、すべて面光源を作るためです。




一般的なブツ撮りの現場です。
カメラは、4x5のテクニカルタイプのものです。
右上に見えるのが小型ディフューズボックス。
もう少し大きいサイズのものが左側に写っています。
今当たっている光はモデリングライトといって、影の状態を見るための暗い照明です。
本番時には、大光量ストロボが発光します。

今、色々な種類が売られているミニスタジオやライトボックスは、こうした面光源を手軽に作るには最適な道具です。
これさえ設置すれば、アヴェイラブルライトでも何とかなってしまいます。
私の場合は、キーライトに100W相当の電球型蛍光灯を使っています。
ライトボックスの上に見えるZライトの中に入っています。

タッチライトとして、60W相当の蛍光灯をサイドから当てています。
シズル感を作るため、といえば聞こえがいいのですが、霧吹きかけるのも省略している今回の場合は、あまり効いていません。
3枚目の写真では、写真に入るように近づけていますが、普段はこんなに近づけません。
この距離から当てるなら、30W相当の蛍光灯にするか、パラフィン紙2枚くらい重ねないと当たりがきつくなり、ライトボックスの価値がなくなります。

サクランボのような丸くてツルツルの物体というのは、とにかく写り込みが激しいので、撮るのが難しいです。
今までの経験で一番往生こいたのは、七宝焼の壺でした。
愛知県七宝町から依頼を受け、七宝焼PR映画を撮ったのですが、とにかく壺ばっかり出てくる。
陶磁器なら、皿、鉢、徳利など形のバリエーションが多いのですが、七宝焼というのは圧倒的に壺の占める量が多い工芸品です。

七宝焼の壺というのは、もう照明さん泣かせの最たるもので、普通に撮ると、ライトが全部写り込むんです。
そのため、業界には壺撮りの秘術が伝承されています。
要するに、壺のまわりを乳白色のビニールシートで覆ってしまうわけです。
このタイプのライトボックスの巨大版です。
レンズの先だけをビニールシートに開けた穴に突っ込んで撮影します。
鏡面仕上げの壺の場合は、シートの継ぎ目まで写ってしまうため、いかに誤魔化すかがテクニックとされていました。

当時は、こうした道具は市販されていませんから、現場でいちいちライトスタンドやビニールシートをテープで留めて作りました。
時間もかかったし、よく壊れました。
それを思うと、今は本当にいい時代になりました。
小物用であれば、3000円で買えるのですから。
ミニスタジオ、ブツ撮りが多い人にはお勧めのアイテムです。
by xylocopal2 | 2006-06-24 23:55 | Favorites
<< アガパンサスの花が咲いたよ 名古屋特産麺類図鑑 >>


Copyright © 2004-2010 Xylocopal All Rights Reserved