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2006年 04月 26日 ジャンクな銀塩MF一眼レフ RICOH XR500 後編
Xylocopal's Photolog : ジャンクな銀塩MF一眼レフ RICOH XR500 前編の続きです。


カメラとレンズがどんな状態か分かったので、念入りに掃除をした上、試し撮りに行ってきました。
晴れていたので、体感露出で撮りました。
カメラの露出計も見ますが、あくまでも参考値としてであり、体感露出計を優先しました。
体感露出、覚えておいて損はないので、下に書いておきます。

ISO100体感露出
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日の当たっているところ: F8、1/250sec.
日陰: F5.6、1/125sec.
日向と日陰の混在: F8、1/125sec.
日陰でも暗いところ: F5.6、1/60sec.
日陰でももっと暗いところ: F4、1/60sec.
空が半分以上入る明るい風景: F11、1/250sec.
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モノクロやカラーネガなら、これで充分写真が撮れます。
普通は上の3つだけで何とかなります。
迷ったら、明るめにしておけばいいです。
それでも自信がなければ、段階露出を切っておけばいいです。
1/125sec.、F2.8/F4/F5.6というように。

上の表は、あくまでも、ネガフィルム限定です。
くれぐれもポジで応用しないように。
デジタルはすぐに結果が分かるので、練習してみるといいです。
マニュアル露出モードにして、シャッター切るだけです。
デジタル一眼レフのおかげで、今は、昔より簡単に体感露出を覚えることができます。
コンパクトデジカメで練習をしてもいいのですが、マニュアル露出モードがなかったり、絞り値、シャッター速度値が、銀塩カメラに応用できる数値ではないことが多いです。
F4.8、1/160sec.と言われてもねぇ。^^
ちなみに、XR500には中間絞り、中間シャッター速度はありません。




現像が終わったネガを見ると、コマ送りはまともでした。
現代のモーター巻上式カメラに比べれば、コマ間隔がばらついていますが、問題ない部類です。
1950年代の安カメラの中には、もっと極端にバラバラなものがあります。
コマ間隔が1mmだったり、10mmだったり、ひどいときにはコマ同士が重なったりすることさえあります。
コマ送り不良の実例

遮光性もOKですね。
光線かぶりはありません。
1930~50年代のフォールディングカメラの場合、蛇腹のピンホールのために、心霊写真のように光線かぶりしていることがあります。
総じて、Retina系は丈夫で、AGFA系は弱いです。
心霊写真の実例(1)
心霊写真の実例(2)

続いて全体のトーンを見ます。
極端に濃度が違うコマはなく、まずまず均一のネガ濃度。
シャッタースピードはほぼ正確に出ているようです。
体感露出計も珍しくちゃんと機能していたようです。






Ricoh XR500 / Ricoh XR Rikenon 50mm F2
F8, 1/250sec., Konica Minolta Centuria Super 100


記念すべき一枚目。
名古屋今池の風景です。
何が何でも縦位置で撮るぞ!というのは、脳のどこかが壊れているのかもしれません。^^

色乗りはよく分かりません。
何しろ、フィルムがコニカミノルタ・センチュリアスーパー100なので。
ナチュラルトーンといえば聞こえがいいですが、単に地味なフィルムともいいます。^^
この渋い発色が好きで、大量に買い込んであるのですが、とりあえず妙な色に転んだりすることはないようです。

コントラストは良くもなく悪くもなく普通ですね。
この写真のように順光で撮れば、けっこうパキッとしたトーンの写真が撮れます。
西ドイツ製Carl Zeiss Tessarあたりだと、中間調を置き忘れてきたかのようなハイコントラスト写真になりますが、そんなことはありません。
どちらかというと、ブロードなトーンの方が好きなので、まずまず良い感じです。

解像感はいいです。
さすがは、和製ズミクロン!
と言いたいところですが、F8まで絞れば、たいていのレンズはこれぐらいの解像感はあります。





Ricoh XR500 / Ricoh XR Rikenon 50mm F2
F5.6, 1/125sec., Konica Minolta Centuria Super 100


こうしたガーリー系のゆるい写真を撮るなら、LOMO LC-A、HOLGAあたりを使った方が雰囲気が出るのですが、XR RIKENON 50mm F2も悪くありません。
なかなかのトーン再現です。
普段なら、コンクリート部分のマチエールをもっと強調した、オドロオドロのレタッチをかますところですが、まぁ、一応レンズレポートなのでノーマルトーンです。



部分拡大です。
ここまで拡大すると、さすがに粒状性が悪くなりますが、シャープネスは分かります。
スクーターのヘッドライトにピントを合わせていますが、その下のヤマハの音叉マークはかなりシャープです。
このレンズで写真を撮ると、「パキーン!」という音が聞こえるという伝説がありますが、なるほど、解像感はなかなか素晴らしいです。
といっても、Zeiss Opton Tessar 45mm F2.8のような、人物を撮るのがためらわれるほどの硬さではありません。
このあたりのバランスの良さが銘玉伝説となったのかもしれません。





Ricoh XR500 / Ricoh XR Rikenon 50mm F2
F5.6, 1/125sec., Konica Minolta Centuria Super 100


解像度チェック、Part.2。
解像度を見るにはふさわしくないゆるい写真だと思ったあなた、まだまだ修行が足りません。
質感、テクスチュアというものは、解像度が高いレンズでなければ綺麗に描写できません。
解像度が高ければ高いほど、しょうもない被写体であってもリアルに見えるのです。

こうした陶磁器のツルッとした質感は、レンズの性能が試される被写体です。
解像しているかどうかより、本物らしく見えるか、リアルに見えるかどうかを確認します。
解像が良い上、中間調のトーン再現が良いレンズの場合、丸いものがより丸く、立体的に見えます。
よくレンズ評価で「立体的な描写」という言葉を見受けますが、主に解像とグラデーション再現、質感描写能力を指していると思われます。
このレンズ、まずまずの質感描写です。





Ricoh XR500 / Ricoh XR Rikenon 50mm F2
F4, 1/125sec., Konica Minolta Centuria Super 100


逆光の作例です。
カメラは、ほぼ真南を向いており、空の部分から光がこぼれています。
フードは深めのラバーフードを付けていますが、ここまで真正面だと、フード無しとあまり変わりないかもしれません。
Xylocopal's Photolog 2006/04/24 "軒下"の作例では、かなり強いフレアが出ていましたが、こちらの方はずっとマシです。
条件としてはこちらの方が悪いんですけどね。
全体にローコントラストになっていますが、この時代のレンズは逆光だとこんなもののような気がします。
極端に逆光に弱いわけではなさそうです。





Ricoh XR500 / Ricoh XR Rikenon 50mm F2
F4, 1/250sec., Konica Minolta Centuria Super 100


おタヌキさまです。
夫婦(めおと)ですね。
左が宿六、右が山の神ですかね。

ネット上で、XR RIKENON 50mm F2の作例を調べると、どういうわけか、お狸様の写真が多いです。
本物じゃないですよ。
信楽焼の、編笠かぶって通帳を持った、巨大キンタマ狸です。
このレンズを付けると、こういうものが撮りたくなるようです。
おタヌキさまオーラでも出てるんでしょうか。^^

お狸さまの話は置いといて‥‥、なかなか綺麗なボケです。
高解像レンズは、二線ボケになることが多いのですが、このレンズは素直にボケています。
F4あたりでも、柔らかく、スーッとぼけるので、使いやすそうです。

中間調も豊富で、私好みのトーンです。
ハイコントラストのものより、少し眠いぐらいの方が好きですから。
これぐらいのトーンであれば、コントラストを自在に付けることができます。

和製ズミクロン伝説、少しだけ分かりました。
特別派手な描写はしないけれど、安定した良い描写ですね。
しっかり解像するけれど硬くない、柔らかいけれど芯はある。
高いレベルでバランスのとれた、たしかに名レンズだと思います。

このレンズが3500円なら、勝負は勝ったかもしれません。^^
XR500ボディの方がちょっとアレゲなので、良いブツを見つけたら買い直そうかと思っています。
そうすると、さらにKマウントレンズが増えるかも。
Kマウントレンズが増えると、デジタルでも使いたくなるのが人情です。
*istDシリーズのボディ‥‥、欲しいかも‥‥。
Pentax SPFKXMXMEと使ってきた私は、ペンタックスの隠れシンパです。^^
危ないなぁ、つるかめ、つるかめ‥‥。


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追記:
結局、ボディの方は別のものを買い直しました。
こちらは、名古屋今池の松屋カメラに並んでいた美品。
機能的には完動で、露出計も生きています。
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by xylocopal2 | 2006-04-26 18:31 | Hardware
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