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2005年 11月 30日 写真家寺西二郎の見た昭和



"名古屋市博物館"で先週から開催されている、"企画展 写真家寺西二郎の見た昭和 表現と記録"を見てきました。
昭和30~40年代の名古屋の姿がいきいきと写し出されていました。
私が生まれたのが昭和31年、名古屋に来たのが昭和40年ですから、ここに展示されている写真は、ほとんどが同時代体験がある情景です。
ブレッソンやドアノー、木村伊兵衛も素晴らしいですが、 パリや隅田川より、かつて見知った名古屋の土地が写っているのは、格別の感慨があります。

写真は、スナップが主体で、ほとんどがモノクロです。
現代でいうところの、ストリートスナップ、アグレッシブスナップです。
被写体のほとんどは人物で、肖像権意識が高くなった現代では撮影できそうもないものも多いです。
40年前ってのは、知らない人に写真を撮られるということに、ほとんど抵抗がない時代だったんですね。
撮られていることに気がついていない人、しっかりと気がついている人、様々ですが、写っている人々はそれぞれにいい表情をしています。
笑顔、泣顔、困惑顔、無表情‥‥、どれもよかったですね。
21世紀初頭の名古屋のこうした写真、どの程度、次代に残すことができるのでしょうか。

来場者は普段の写真展とはかなり異なっていました。
平日ということもありますが、学生さんや若い人はあまり見かけませんでした。
圧倒的に中高年が多く、「こういうふうだったね~」と語り合いながら、懐かしそうに写真を見ていました。
こういう写真展も良いものです。

写真家寺西二郎って、誰だったっけな?と思いながら写真を見ていると、何枚か思い当たる写真があります。
あれ?と思い、会場にあったパンフレットを見てみたら、分かりました。
私、寺西さんと何回も仕事したことがあります。^^

寺西さんは、通称「広報のてらさん」といい、名古屋市広報課の人でした。
私がいた映像制作会社にとって名古屋市広報課は大口顧客のひとつで、よく広報映画や広報番組を作っており、人の交流は多かったのです。
私が新人の頃、名古屋市の広報番組を何本か担当させてもらったのですが、そのときの担当者が寺西さんでした。

てらさんの前任者とはウマが合わず、大喧嘩して広報課出入禁止をくらってしまったこともあるのですが、てらさんとは何のトラブルもなく、楽しく仕事をさせてもらいました。
こちらは大学出たての青二才で、生意気なことばかり言っていたのにもかかわらず、てらさんは我慢強く使ってくれました。
いろいろ厳しいことも言われましたが、不思議と素直に受け入れられることが多かったです。
それにしても、こんなにたくさん写真を撮っていたとは知らなかったなぁ。
by xylocopal2 | 2005-11-30 17:04
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